会社に導入されたIP電話の使い心地

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黒電話

 以前と比べて職場の電話機は使われる機会がとても減ったと思います。電子メールがここまで普及して、かつ容量の大きなファイルも気軽に転送できるようになったので、離れた場所通しのコミュニケーションは電子メールだけで終わってしまいます。

 また、職場に来ている電子メールについては社外にいても、携帯電話でログインして確認することができるので、比較的タイムリーに対応することができます。また、どうしても緊急な電話があるときは携帯電話で直接相手を呼び出すことがほとんどです。そんなことで、会社のデスクにある固定電話については、使われる機会が非常に減りました。

 そんな影が薄くなった会社の固定電話ですが、経費節減のために全社的にIP電話へ切り替えられました。もう切り替えられてから数ヶ月が経過します。最初は「パソコンが立ち上がっていないと電話を取ることができない」、「グループ代表の電話番号以外に個人別に電話番号を持っていったい何に使うのか?」等、欠点ばかりが気になっていましたが、慣れてしまうと、特段の不便さを感じることはなくなりました。


 机の上にはハンディタイプの受話器が置いてあります。この受話器はケーブル一本でパソコンのUSB端子へと接続されています。パソコンのほうは普通にLANに接続して、IP電話ソフトを起動時のスタートアップで自動起動しておくようにします。このIP電話ソフトが起動するときに、自動的にIP電話サーバーへ受話可能になったことを登録してくれます。特段、普段の仕事の中ではIP電話であるということを
意識する必要がありません。

 また、このIP電話に関する説明書を読んでみると色々と便利な機能があることもわかりました。家庭の留守番電話と同じように自分が不在のときに相手の声を残しておくことができます。この場合、パソコンに常駐しているIP電話ソフトが留守番電話に登録されていることを教えてくれます。

 また、パソコンが立ち上がっていないときなど、IP電話サーバーで受話可能な状態になっていないときに電話がかかってきたとき、素晴らしい機能があることもわかりました。自分が収容されているIP電話サーバーの個人別設定はWEB画面を使って気軽に設定することができるようになっています。このWEB画面上から留守のときに電話を転送する電話番号を登録できるようになっていました。ここに携帯電話の番号を登録してみると、パソコンが立ち上がっていないときには、自動的に自分の携帯電話が鳴って電話を取ることができます。

 これは固定電話のときには出来なかったとても便利な機能です。会社ではドコモの無線LANを使ったIP電話にも対応した携帯電話を使うことも出来るのですがこちらは無線LANの区域にいない限りはIP電話をとることはできないのと、現在発売されている両用機種はNTTドコモからN社製の機種が1機種しか出ておらず、選択の自由もないので、普通の携帯電話をIP電話サーバーに登録して使用したほうが便利ではないかと思っています。

 さらに、相手が在席しているか否かがWEB画面で簡単に紹介できるようになりました。どうも在席しているか否かはそのユーザーのIP電話がIP電話サーバーに登録されているか否かで判定をしているようです。また、無線LAN機能付きの携帯電話を使っているユーザーであれば、その携帯電話で受信することができるか否かも表示してくれます。

 パソコンを立ち上げっぱなしで立ち歩いていしまうと、この在席確認システムは有効に機能しないのですが、少なくとも外出している場合にはパソコンの電源を落としているので、有効な仕組みだと思います。

 一回だけ、大きな失敗をしました。出かける寸前にIP電話に電話がかかってきたので、そのIP電話で会話をしていたときです。電話が終わったらすぐに職場を出なければいけないので、そのままパソコンの立ち下げをしてしまいました。すると、すぐに電話が不通になってしまいました。このときは何が起こったのかよく判らなかったのですが、よくよく考えてみれば当然です。こんなところが普通の電話とIP電話
の使う上での大きな違いとなるのでしょう。

 今ひとつ、IP電話については安定性に欠ける等の評判がついて回りますが、今のところは特に問題を感じたことはありません。このまま会社のインフラとしても、IP電話は広く普及していくのではないかと思います。

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