インターネットの影響を受ける書籍の出版

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書籍-本-BOOK

 最近、ネットランナーという雑誌が2007年11月号をもって休刊になるという報道がありました。ネットランナーはパソコンやインターネットの使いこなしに関して、どちらかというとマニアックな分野が詳しい雑誌でしたが、インターネットでも同様の情報は無料で色々入手できる現在、あえて雑誌を購入する意味が薄れてきたということが売り上げ不振の原因につながったのではないかと思います。

 このようなインターネットとかパソコンなどの情報を取り扱う書籍については、インターネットで提供される情報と被るところも多いことと、インターネットを上手に操る人の層とも被るところが多いので、自ずと刊行し続けることは難しいという予感がしていたのですが、これに続く書籍の休刊が発表されました。

 その書籍は朝日新聞社が発刊している「知恵蔵」と、集英社が発刊している「イミダス」の2種類の書籍です。昨年発売となった2007年版をもって休刊としてしまうそうです。

 イミダスは1986年の創刊、知恵蔵は1989年の創刊ということですので、どちらも20年弱の歴史がある書籍ということになります。まだ、インターネットが発達していなかったときには、このような書籍はむしろ一家に一つは必需品という感じのものでしたが、今はあえてこのような辞典を調べる人は非常に減ってしまったのではないでしょうか。

 正直、私も何か急に調べたくなったときには、グーグルの検索画面をブラウザに表示して、調べたいものをそのまま検索窓に打ち込むこのが習慣になっています。いくつかキーワードを入れて検索すれば、自分が必要としている情報がまず間違えなく見つかるほど、インターネット上には情報が満ち溢れています。

 また、パソコン通信やインターネットの初期の時代には、パソコンを使うような人は「オタク」という印象がどうしても付きまとっていましたが、現在はパソコンを使いこなすことがむしろ当たり前になっていて、各家庭にも光ファイバーやADSLといった常時接続回線が行き渡るようになりました。インターネットを使いこなす人が増えたことも、イミダスや知恵蔵の売り上げ不振につながった大きな要因なのだと思います。

 一方でWikipediaのようなネット上の辞書は色々な項目が多岐にわたって解説されていて、まず間違えなく自分がほしい情報はここだけでも見つかるような状況にはなってきました。やはり、色々な人が自分の詳しい分野について協力して辞書を作っていくという形式は、一部の編集者だけで辞書を作っていく作業形態と比較して、短い期間で充実するという大きなメリットがあることは間違えありません。

 しかし、最近では「誰がどこを編集したか」ということを簡単に見ることができるツールが出来て、思わぬ人(や組織)が自分たちの利益を守るための編集をしていることが次々に見つかっているという現状もあり、オープンに編集が許されているネット上の辞書はどこまで信憑性があるかということも話題になっています。色々な人が見ていれば、ある立場に偏った編集がなされた場合の牽制も行われるので大丈夫だとも思いますが、ネット上の情報の信憑性についてはやはり自分で確認しながら気をつけて使わなければいけないことは事実です。

 今回、イミダスと知恵蔵は休刊を決めましたが、現代用語の基礎知識についてはこれからも継続して発刊を続けることを決めています。2008年度版は11月に発刊される予定です。

 さらにイミダスと知恵蔵については書籍は休刊という扱いになりましたが、インターネット上で公開している情報については今後も継続して公開されます。書籍の休刊というよりも、もしかすると、WEBに移行したといったほうが正しいのかもしれません。

 ちなみに知恵蔵のサイトはこちらにあります。有料のサービスですが無料で見られるサンプルもありますので、興味のある方は見てみると良いと思います。どちらかというと、イミダスのほうがWEB化に力を入れているようにトップページの雰囲気だけを見ると思います。

 本屋さんがどうなるのかも含めて、紙で売られている書籍の今後のについては気になるところではあります。

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