北米の薄型テレビにおけるトップシェアはVIZIO

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 ワールドビジネスサテライトを見ていると、薄型テレビの関係でおもしろい特集がありました。実は、北米で薄型テレビのトップシェアを握っているのは実はSONYでもSAMSUNGでもPHILIPSでもなく、VIZIOという会社が奪いとったのだそうです。

 この会社はカリフォルニア州にあります。しかし、従業員は85人しかいません。しかも、この従業員のうちほとんどはカスタマーサポート部門の人で、製品を作っている人は一人もいないのだそうです。

 それではどうやって製品を作っているのかというと、世界各国から部品を買い集めてきて、海外の提携会社の工場で薄型テレビを生産しています。たとえば、液晶パネルについてはLGフィリップスのパネルを使っているとWIKIPEDIAには書かれていました。

 このようなアウトソーシングで低価格を実現し、薄型テレビで価格競争に挑みました。いわゆるファブレスメーカーという名前で呼ばれている分類になるかと思います。

 日本の薄型テレビを販売している会社で言えばバイデザイン社に相当するビジネスモデルかと思います。CPUメーカーで言えばAMDといったところでしょうか。

 このVIZIOという会社については、たとえば、こちら(第2四半期の北米液晶テレビ市場–シェアトップは新興のVizio:ニュース – CNET Japan)の記事などでも紹介されています。


 しかも、製品は北米の中にある大手の小売店でしか売っていません。出来るだけ流通コストを安くしたかったのでしょう。

 この会社の製品の中で一番人気のある37インチのテレビは月産10万台以上を達成しているそうです。スゴイ数です。具体的な値段は、47インチの薄型テレビが17万円だそうです。これもかなり安い値段です。

 最近では競合する各社も同様の戦略で価格を下げてきて競争が激化してきたので、アメリカンフットボールの人気選手と契約して広告戦略を現在では展開しているそうです。

 そして、現在ではVIZIOは北米でしか商品を売っていませんが、次は日本という市場にも目を付けているようです。まだ、日本における薄型テレビの価格は高いように見えるかもしれません。

 こんな新興企業が日本に進出してくるのに際して、日本における各企業は新たな付加価値が付いたテレビの開発に躍起になっています。最近ではSONYで発表した薄型テレビである有機ELテレビなどは、原価さえもう少し削減し大型ディスプレイの量産も軌道に乗れば、しばらくの間は大きな武器になる可能性も秘めています。

 今後、色々なメーカーが日本市場に売り込んできたときに、どの程度、現在の薄型テレビの値段が安くなっていくのか、少し楽しみなところでもあります。

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