証券会社でDBサーバー上の全データ削除による障害

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東証

ライブスター証券という証券会社で、12月27日の午前中にデータベースサーバー上にあるすべてのデータが人為的に削除されるというトラブルが発生しました。

|SBIネオトレード証券
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原因は人為的な誤操作

システムについては外部の会社に委託していたようですが、こちらの人がデータベース上のすべてのデータを人為的に削除してしまったそうです。これにより、注文内容、残高情報等の売買を行う上で必要な基礎データが消失し、注文の受発注すべてが出来なくなりました。


10時40分頃に発生したようですが、証券の取引時間中に、なぜサーバーの操作をしたのか、今ひとつよく判りません。本番で運転しているシステムを操作するときには、

・手順書を作成し事前に責任者の承認を受ける
・本番システムの操作時には二人一組で読み合わせながら操作する

といった基本が出来ていなかったのでしょう。最近はシステム運用が軽視されがちで、コストを切り詰められていってしまっているので、このような基本動作をする環境も損なわれているのかもしれません。

復旧の状態

復旧については障害が発生したシステム終了時の状態にデータベースを復元したあと、そこから12月27日の10時40分までに証券取引所で約定した注文内容を反映させた状態で復元しています。従って、約定が成立しなかった注文についてはすべては破棄された状態になっています。オンライン証券では注文を出すときに、当日中とかその週以内といった注文が出来ますが、約定しない限りはこれらの注文は消失しています。ライブスター証券では「お客様のご判断で彩発注をお願いいたします」と呼びかけています。

また、注文した人によっては、「発注していた注文が本来であれば約定していたはず」という人もいるはずです。約定しなかったがために損失を受けた投資家がいる可能性もあるので、これらの人に対してはカスタマーサポートで個別に状況を確認し状況に応じた対応を実施して貰えるようです。

【2021年4月27日追記】

社名変更

現在は「SBIネオトレード証券」として営業を続けています。Wikipediaで沿革を調べてみると、1948年に設立された更栄証券株式会社にまでさかのぼる大変に歴史のある証券会社です。その後、2004年にアクセス証券株式会社と合併、2006年にサンライズキャピタル証券に商号変更、2007年にアイディーオー証券に商号変更、2011年にライブスター証券に商号変更、2021年に株式会社SBIネオトレード証券に商号変更という形で変遷しています。

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