SONYが第三四半期決算で二年ぶりの黒字

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SONYはずっと長い間、経営の不振が続いており、リストラを含む構造改革やパソコン(VAIO)事業の分社化、テレビのモデル数の絞り込み、キャッシュフローの改善のために本社ビルの売却など、数々の施策を実施してきましたが、とうとう復活の兆しが見え始めました。

1月29日に第三四半期決算の発表が行われましたが、ここで純利益が2361億円まで確保できて黒字化を達成しました。これは二年ぶりのことです。

また、今年度末の通気での決算予想も三年ぶりの黒字化を予想しています。SONYの最高財務責任者も「会社全体の収益構造は改善してきている」と発言していますので、かなり達成の確度が高いことをうかがわせます。

2009年三月期から長きにわたって赤字基調の経営が行われてきましたが、ここから脱せられるのだとすれば素晴らしいことだと思います。

ただ、この復活を支えているのは、主軸のエレクトロニクス事業ではありません。金融とゲーム事業です。ソニー生命をはじめとする金融部門の営業利益だけで1394億円も稼ぎ出しています。

また、プレイステーション4についても、過去のプレイステーションと比較して最速のペースで3500万台を累計で販売しました。一時期はポータブルなゲーム機に押されて家庭用の据え置き型ゲーム機はもうだめではないかと言われていたこともありますが、全くそんな心配は無用であったことを裏付けてくれました。

ただ、今回の好業績の裏側に少し心配なところもあります。今まで好調であったイメージセンサーの業績が落ちていることです。今度はぜひエレクトロニクス事業で魅力的な製品を販売してもらって、昔のSONYのブランド力を復活してほしいと思います。

【2019/11/14追記】

電機大手8社の2019年度上半期の決算が出揃いました。結果、日立製作所やPanasonicなど五社の営業利益が前年同期に比較して減ったことに対して、ソニーは3年連続で最高を更新して、ソニーの一人勝ちとなりました。

スマートフォンのカメラに向けたセンサーが伸びていることが要因です。センサーのメーカーは消費者からは直接見えないところなので、消費者目線で見ると、昔の輝いていた頃のSONYにはまだ戻りきっていないようにも思います。センサー以外にどの程度の屋台骨が育ってきているのかが新聞記事からは読みきれませんでした。

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