電子マネーの種類がこんなに増えてどうする?

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SUICAの端っこ

最近、セブンイレブンの前を通ると、nanacoという電子マネーを紹介するポスターや垂れ幕を見る機会が多くなってきました。

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nanacoとは?

このナナコはセブンアンドワイホールディングス(セブンイレブンやイトーヨーカ堂の持ち株会社)が発行する電子マネーで運用開始後1ヶ月間で100万枚のカードを発行したそうです。

この契約をした人の内訳を見ると、日経新聞の報道によれば20代から30代の男性が多いということで、キャンペーンにつられて訳もわからず加入したわけではなく、何らかの目的をもって加入したと想定されます。そんなに悪いサービスではないのかもしれません。

ナナコの公式サイト(電子マネー nanaco)を見てみると、カードを発行してもらうほか、携帯電話を使って利用することもできるようです。カードはもう増やしたくないのでモバイルNANAKOの内容を確認してみました。


ホームページの説明によれば下記の記載があります。

「nanacoモバイル」は、あなたの街のセブン-イレブンで使える電子マネー「nanaco」のおサイフケータイ(R)版です。
専用アプリをダウンロードして入会すれば、ケータイひとつでお支払いや残高・履歴の確認が可能に!
さらに「nanacoモバイル」ならではの便利でお得な機能もご利用いただけます。

おサイフケータイ対応機種が使えるようです。どの機種が使えるかはサイトに説明があるのですが、私が持っているF901iSもきちんと対応機種としてラインナップされていました。

つぎに気になるのはチャージの方法です。こちらは下記の説明がありました。

nanacoモバイルやnanacoカードは、繰り返し使えるお財布のようなもの。電子マネー残高が少なくなった時、現金を入金することができます。nanacoモバイルやnanacoカードに入金することを、チャージするといいます。
※nanacoのチャージ上限額は、3万円未満(29,999円)となります。
※チャージは、現金に限り、1,000円単位で行えます。

セブンイレブンの店頭に行かない限り、チャージが出来ないようです。これでは魅力が半減です。現在使っているEDyではイーバンク銀行などから携帯電話1台でチャージが完了してしまいます。ここまで読んで、ナナコに加入したいとは思わなくなりました。

ほかにも電子マネーが・・

日経新聞によればほかにも電子マネーが登場するようです。イオン系列で発行するWAONという電子マネーです。こちらの公式サイト(電子マネー|WAON公式サイト)を見る限り、モバイル対応はしていないようで、カードを発行して貰わなければいけないようです。この時点でWAONに対する興味も無くなりました。

すでに電子マネーについてはビットワレットのEDyとJR東日本のSUICAが先行しています。これに、ナナコやWAONといった電子マネーが算入してくると、いささか種類が多すぎるような気がしてなりません。店舗によって使える電子マネーがまちまちになってしまうことが一番怖いことです。

現在はセブンイレブンではナナコしか使用することができませんが、ほかの電子マネーを使えるようにすると、ナナコの発行枚数に影響してしまうため、しばらくはこの状態が続いてしまうのでしょう。早く、セブンイレブンでも色々な電子マネーが取り扱える端末が導入されれば良いのですが、今後はどんな展開を見せてくれるのでしょう。

【2021年8月24日追記】

電子マネーの主権争いと淘汰

このエントリーを公開したのは2007年です。それから14年が経過しますが、バーコード決済なるものまで登場して当時以上に電子マネーの世界は混乱しています。

セブンアンドアイからnanacoとは別に7Payという電子マネーが登場しました。しかし、セキュリティ的に大きな脆弱性を抱えていて、登場して早々に不正利用が相次ぎ、サービス停止に追い込まれました。

7payで「覚えのない取り引き」増加 不正利用か?
7月1日からサービスがスタートしたセブンイレブンの7payで、一部のアカウントが第三者に不正アクセスされる被害が出ています。公式サイトでは、ログインID、パスワード、認証パスワードの管理について気をつけるように呼びかけています。

また、Origami Payというバーコード決済も登場しましたが、こちらはPayPayなどの大規模なキャンペーンに勝つことができず淘汰されてしまいました。

Origami Payは2020年6月末でサービスを終了
Origamiは4月28日からスマートフォン決済「オリガミペイ」の機能を段階的に停止することを発表しました。クレジットカードやデビッドカード、銀行口座を指定して2次元コード(QRコード)で支払う機能を4月28日22時で停止、そして6月30日...

このように消えていった電子マネーもあるのですが、それでもなお、電子マネーの種類が多すぎます。やはりネットワーク効果でシェアを大きく確保できた電子マネーとシェアを確保できない電子マネーに両極化していき、今後は後者についてはさらに淘汰されていくのではないでしょうか。

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