濾過機の種類とエーハイムの外部フィルター

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■ろ過機(フィルター)とは

熱帯魚を飼っているとその飼育水はだんだん汚れていきます。汚れた水を濾過バクテリアの力でまた綺麗な水に戻すのがフィルターの役割です。フィルターにはその形状により、上部フィルター、外掛け式フィルター、内部フィルター、外部フィルターに分かれます。

■フィルターの種類

☆上部フィルター

この中で、水槽セットなどを購入する付属してくるのは上部フィルターです。上部フィルターは水槽の上に載せるタイプのフィルターで横幅は水槽の幅にあわせてあります。そして、ポンプで水槽の水をくみ上げて、ろ材の中に水を通して水を濾過する仕組みになっています。

この上部フィルターは構造が簡単でメンテナンスをしやすく、ろ過能力も高いためよく使われていますが、水草を一緒に栽培する人にとっては、蛍光灯を載せる量が制限されてしまうこと、二酸化炭素を添加しても水が空気と触れ合ってジャバジャバとしているところが多いので、せっかく水の中に溶け込んだ二酸化炭素がそのまま空気中に戻ってしまい、水中の二酸化炭素濃度が少なくなってしまうところが欠点です。

水草を過密に飼育することが無く、かつ一定以上の大きさの水槽(60cm以上)であれば、この上部フィルターが一番コストパフォーマンスが高いと思います。

☆外掛け式フィルター

数年前はあまり一般的ではなかったのですが、ここ最近、お洒落でインテリア性の高い小型水槽が出回ってきたのと同時に一般的になってきました。外掛け式フィルターも設置が簡単で比較的メンテナンスが行いやすいのが特徴です。しかし、ろ材を入れることができる部分の容積があまり大きくないため、ろ過能力はそれほど高くありません。また、上部フィルターと同様に水中に溶けた二酸化炭素を逃がしやすいので、あまり水草を過密に育成する水槽にもむきません。どちらかといえば熱帯魚がメインの30cmから45cm程度の小型水槽に向いているフィルターです。

☆内部フィルター

完全に水中の中に入れて使うタイプのフィルターです。水槽の中で一定の容積を必要とするため、あまり小さい水槽には向きません。また、ろ材を入れることができる容量は少なめなので、ろ過能力も制限されてしまう場合が多いです。水槽の中に思ったとおりの水流を作ったり、エアレーションをしたりすることができるので、大き目の水槽のサブフィルターなどの用途に使用するのが良いと思います。
また、内部フィルターの派生形にスポンジフィルターがあります。主にテトラの製品が有名ですが、エアポンプから出てくる空気の力で水を押し上げて、円筒形のスポンジに水を通します。このスポンジそのものがろ材となって水を綺麗にしてくれます。こちらは稚魚を吸い込む心配が無いこともあって、小さめの水槽の繁殖用水槽などに使われることが多いです。

金魚水槽などに使う「投げ込み式のフィルター」というものもあります。水作の商品が有名です。エアポンプからのエアの力で水を循環してフィルターの中で水を綺麗にする商品ですが、あまり熱帯魚水槽で使うことはないと思いますので説明は割愛します。

ポンプで使用する水中フィルターについては空気と接することが無いので水中の溶存二酸化炭素を逃す心配が無いので、水草水槽に使われることもあります。

☆底床式フィルター

水槽の底にしく砂利の下に設置するフィルターです。水は空気の力またはポンプの力でくみ上げて、底床の砂利の部分に水を通して水を濾過します。底床そのものがろ材になるため、ろ過容量が大きくてろ過能力も高いと言われていますが、メンテナンスはたいへんに行いにくいです。

メンテナンスをしたいときには底床用のクリーナーで丁寧に汚れを吸い出していくか、水槽をリセットするしかありません。ただし、完全に水中だけで完結するので、ポンプを使う底面フィルターであれば二酸化炭素を逃す量が少なくて、水草の栽培にも向いているといえます。

☆外部式フィルター

値段はほかのフィルターに比べて高くなってしまいますが、アクアリストの中では使っている人も多いのがこの外部フィルターです。
完全に水槽の外にフィルター本体を設置します。そして水槽の中からポンプで水を汲み取ってフィルターの中で水を通し、そして排出口から水槽へ水を戻す仕組みになっています。この濾過の過程では空気と水が触れ合うことが無く完全に密閉されたところでろ過が行われること、および水槽の上面は完全にあいて、蛍光灯などの照明を設置するのにも都合が良いことから水草水槽にもよく使われています。

■外部式フィルターの種類と使い方

☆老舗はやっぱりエーハイム

外部式フィルターについては何といっても老舗はエーハイムというメーカーになります。数年前まではエーハイムの製品はしっかりとしているかわりに値段も高く、なかなか手が出ない商品でしたが、最近になって値段も買いやすいものになってきました。エーハイムはクラシックというシリーズがありますが、このクラシックシリーズがずっと昔から発売を続けてきている製品になります。

このクラシックシリーズは非常に単純な構造になっていて、下から水を給水して上蓋についているポンプで水を排水口にくみ上げる構造になっています。そして、容器の中にはろ材をいっぱい詰めることができます。エーハイムのほかのシリーズや他社の製品については水の流路が複雑になっている分、ろ材を入れるバスケットなども付属していて、どうしても見かけよりもろ材を入れることができる量が少なくなってしまいます。

エーハイムのクラシックシリーズについては2211から2260までその適用水槽別にさまざまな商品が売られています。水槽の大きさに適用する製品の一回り大きな商品を買っておいたほうが無難だと思います。私は120cm水槽に2217を2台パラレルに使用しています。

☆エーハイム以外のメーカー

エーハイム以外のメーカーでは以前ではフルーバルというメーカーの製品をよく見かけました。エーハイムの値段が非常に高かった時期にその傍らで101、201、301、401というラインナップがありました。フルーバルは上から水を吸い込んで上に水を排出するという構造であったため、いったん水を容器の一番下まで導くため、本体の容器よりも一回り小さいバスケットがついていて、やはり構造的にはろ材をあまりいれることができない構造でした。最近ではあまりフルーバルの製品を目にすることはありません。

反対に最近では日本のメーカーの商品を目にすることが多くなってきました。コトブキのパワーボックス、テトラの商品などを見かけることが多いと思います。コトブキのパワーボックス90という商品を使用したことがあります。

この商品はシリーズの中では一番大きくて90cm水槽に向いた商品ですが、値段は7000円程度で購入することができました。エーハイムクラシックなどは円筒状の形状ですが、パワーボックスは四角形をしています。水が満遍なくろ材を通るという意味では円筒がもっとも優れていると思うのですが、やはり設置上は四角い形状のほうが扱いやすいです。中はバスケットが入っていて、そのバスケットの片隅に水を導くためのパイプがついているという構造になっています。そんなに悪い商品とは思わないのですが、やはりエーハイム・クラシックシリーズよりはポンプの力が弱いような感じがします。

☆ろ材

ろ材については外部フィルターを購入したときに一緒についてくるものがあります。だいたい、スポンジ系のろ材、吸着ろ過をする活性炭、セラミック系のろ材などがついてくると思います。水槽を立ち上げたばかりのときには濾過バクテリアが十分に繁殖していませんので、最初の1ヶ月間は標準のろ材でも良いでしょう。そのうち濾過バクテリアが繁殖してきて水が安定してきたら、メンテナンスのたびにろ材を少しずつ取り替えていくと良いと思います。スポンジ系ろ材はセラミックろ材に変更すると良いでしょう。そして活性炭もその役目を終えると吸着した汚れをまた排出し始めるという情報もあるので、2ヶ月程度をめどにセラミック系ろ材に変更すると良いと思います。

セラミック系ろ材のかわりに、黄色いポリウレタン製の洗車スポンジを1cm角程度にカッターで切ってろ材として使用するというのも最近でははやっているようです。何といっても洗車スポンジは値段が安いので、コストパフォーマンスは最高です。ちょっと手間はかかってしまいますが、ためてみてはいかがでしょうか。

☆給水ストレーナー

給水口にはストレーナーといわれる吸い込み口のパーツを取り付けますが、このストレーナーの吸い込み口は穴が大きいので、稚魚などはそのままフィルターへと吸い込まれてしまいます。また、水槽の中の汚れもどんどんフィルターの中に吸い込まれていってしまうので、このストレーナーに専用のスポンジをかぶせて、フィルターの中に稚魚やごみが吸い込まれないようにしている場合も多くあります。このスポンジにはエーハイム純正のスポンジもありますし、またテトラ社からはP-1フィルター、P-2フィルターといった商品も発売されています。(テトラからはほかにスポンジフィルター用のスポンジも発売されていますが、こちらはスポンジのきめが細かすぎてフィルターの流量が落ちてしまいますのであまりお勧めできません)

また、ホンマ産業という会社からもパワーフィルター用のストレーナーにかぶせるタイプのスポンジが発売されています。これらのスポンジはだいたい1週間に1回程度の割合で、いったん水槽から出して、もみ洗いをするようにしたほうが良いです。2週間程度を経過すると相当のゴミがたまってきて、流量がかなり落ちてきます。本当は、かなり目の粗いスポンジがあれば、そんなに頻繁にもみ出し洗いをしなくて済むと思うのですが、エーハイム純正のスポンジもテトラのP-2フィルターも残念ながら2週間もするとかなり流量が落ちてしまいます。今度は、ホンマ産業のストレーナーカバー(L)という商品を試してみようと思っています。

☆排水口

排水口は通常は水の流れを分散させるために付属のシャワーパイプを使うことが一般的だと思います。

私も当初はシャワーパイプを使用していましたが、あまり水槽の中に異物が入っているのが見えるのも嫌なので、最近は使わなくなってしまいました。また、水面近くを多少波立たせると、メタルハライドランプの光が良い感じで天井に反射して波紋を広げてくれます。
二酸化炭素を添加しているときは水面を波立たせることもあまりよくないのですが、多少の無駄は覚悟して水面を波立たせています。
水槽の水が安定していないときに強い流れを作ってしまうと、その流れの近辺に髭状のコケが大量発生することがあるのですが、今回の場合は十分に水槽の水が安定したあとだったこともあり、大きなトラブルは幸い発生していません。しばらく、シャワーパイプ無しでやっていってみようと思います。

☆外部フィルターの音

外部フィルターの最大の特徴は静寂なことだと思います。上部フィルターでは水がチャプチャプとする音が聞こえてきますが、エーハイムのクラシックフィルターにいたっては、ほぼ無音といっても過言ではありません。
しかし、そんなクラシックフィルターでも濾過機の中に空気が入ってしまい、インペラーの部分からカラカラといった感じの音が聞こえてくることがあります。この濾過機の中にエアーが入ってしまうのは私の経験上はストレーナーのスポンジが詰まってしまったときに多く発生します。

一生懸命にポンプが水をくみ上げようとしているのに、スポンジが詰まっているために水が思うように流れ込んでこないため、濾過機の中が少し負の圧力の状態になってしまい、空気まで吸い込みやすくなってしまっているのだと勝手に推測しています。したがって、インペラーシャフトから異音が発生したらスポンジをまずは疑ってみることにしています。

☆外部フィルターの寿命

エーハイムクラシックシリーズについては、1世代も2世代も前の製品をいまだに十数年にわたって使っているという方が多くいらっしゃいます。エーハイムクラシックシリーズはその稼動部(インペラーやインペラーシャフト)を定期的(数年に一回?)に交換すれば、本当に長持ちします。

また、パーツについてもエーハイムが責任を持ってずっと販売し続けてくれているので、製品を安心して使用し続けることができます。一方で、ここ数年で発売された国内メーカー製の外部フィルターについては、まだ発売されてから日も浅いため10年動いているというような話しを聞くことはありませんが、やはり上部にできているのではないでしょうか。問題は国内メーカーがいつまでインペラーなどの部品を供給し続けてくれるかにかかっていると思います。

☆複数の外部フィルターを使用する

ひとつの水槽で複数の外部フィルターを使用したくなることもあると思います。この場合には直列に接続する方法と並列に設置する方法の二種類があります。

まず直列に接続する方法ですが、下記のように接続します。

給水口--フィルタ1--フィルタ2--排水口

このとき、フィルタ1については電源を入れません。いわばプレフィルターのような状態になります。したがって、水流の妨げになるインペラーなどの部品もフィルター1からは取ってしまったほうが良いでしょう。そして、フィルター2だけ電源を入れて運転をします。
次に並列に接続する方法ですが、単純に2台の外部フィルターをばらばらにひとつの水槽に設置します。したがって、ひとつの水槽の中に給水口は2つ、排水口も2つ入ることになります。

直列接続は電気代を多少節約をできますが、フィルタ2のモーターには負かがかかってしまいます。並列接続は水槽の中がごちゃごちゃとはしてしまいますし電気代も2台分のフィルターにより消費されますが、1台のフィルターがもしも壊れたときにも、もう一台のフィルターが動いてくれていれば水槽の中が崩壊するのを防ぐことができます。

☆外部フィルターのメンテナンス

外部フィルターのメンテナンスは上部フィルターや外掛け式フィルターと比較すると少々面倒くさいことは事実です。そんな外部フィルターの掃除を少しでも楽にするために、各社ともいろいろな知恵を絞って扱いやすさを追求しています。
しかし、エーハイムのクラシックシリーズは構造がシンプルで歴史があることもあって、メンテナンス性が犠牲になっている面があるのは否めません。そこで、エーハイムではダブルタップという部品を準備しています。

2213、2215、2217などのセット商品を購入すれば、ダブルタップは標準で付いてくるのではないでしょうか。このダブルタップがあれば、水流を止めてフィルター本体を取り外して、メンテナンスができるところまで本体を運ぶことができるようになります。エーハイムのクラシックフィルターを使用するときには、このダブルタップは必需品と言っても過言ではありません。

ろ材などはあまり丹念に洗い過ぎないほうが良いです。特に水道の水で洗ってしまうと、せっかくすみついた濾過バクテリアに致命的なダメージを与えてしまうため、使わないほうが良いです。一番良いのは水槽の水で軽くろ材を洗い流す程度にしておくのが良いでしょう。ずいぶん汚れがたまっていると思いますので、これでも掃除前と比較すればかなり綺麗になっているはずです。

ほかにホースの中を掃除するための道具なども市販されていますが、私はまだ使ったことがありません。ホースの中にも確かに内壁に汚れがたまっていくので、本来であれば掃除をしたほうが流量を確保するためには有効なのだと思います。

■アクアリウム用品の買い物

アクアリウム用品については定価はあってないようなもので、定価近くの値段で売っているお店から、かなりの割引率で常時売っているお店までいろいろなお店があります。首都圏では、「かねだい」の系列や「ティアラ」の系列のお店はかなり値段が安いと思います。
また、実は通販のアクアリウムショップでも、かなり安い値段で器具類が販売されています。その代表格は楽天市場にもお店を出しているチャーム(charm)というお店です。このお店は品揃えも良くて、午後4時(または5時)までに在庫のある商品を注文すれば即日で発送手続きをしてくれて、翌日配達地域内であれば翌日には商品が配達されます。実店舗に行って大きなものを買い物をするならば、私はこちらのチャームで買い物をしてしまうことが多いです。

また、このチャームでは水草の在庫の種類も多く、送られてくる水草の状態も良いので、水草はほとんどこちらのお店で購入しています。通販ショップの中では一押しのお店です。

楽天市場のアクアリウムショップ charm

綺麗な水槽をいつまでも維持しようとしても、なかなかうまくいきません。それこそ、試行錯誤が必要になります。またメンテナンスを怠っていると徐々にその悪影響は出てきますので、あまり長い期間にわたって手を抜くわけにもいきません。大きな水槽を使って水質が安定してくると、メンテナンスの頻度はそんなに高く無くても大丈夫になりますが、それでも夏場に高水温が続くと一気に崩れていくこともあります。アクアリウムは奥がなかなか深いので、とても魅力的だと思います。

【2016/03/13追記】

現在はエーハイムの2078を利用しています。すでに使い始めてから5年が経過しました。とても強力なフィルターであり、これ一つで120cm水槽を維持しています。

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エーハイムのフィルターは信頼度が高いので良い買い物ができたと思います。

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