売れ残った本をネットで割引販売

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 従来は一部のごく一部の例外を除くと、どんなに書籍は売れ残っても割引販売されることはなく、いつも定価で書店の本棚に並んでいました。

 しかし、朝日新聞を読んでいると、大手出版社(小学館、集英社、講談社、文芸春秋など)が集まって、絶版になる一歩手前の在庫僅少の商品を持ち寄って、定価の半額で発売することに決めたそうです。

 今までは期間限定で販売することはあったようなのですが、本格的に通年で第二の市場を作るのは今回が初の試みです。

 朝日新聞の記事には現在も実は試験的に、こちらのサイト(ブックハウス神保町.com)でこの仕組みは運用されていることが書かれていました。さっそくこのサイトに行ってどんな本が扱われているのかを確認してみました。

 ここで扱われている本には、在庫僅少本とバーゲンブックの2種類があるようです。


 この在庫僅少本とバーゲンブックの違いについては、このサイトで説明書きがありました。下記の引用文の通りです。

「在庫僅少本」と「バーゲンブック」について
 「在庫僅少本」とは、文字通り出版社の在庫が僅少となった書籍の中で、出版社の判断により、書名・期間を決めて定価拘束を外して販売しようとする方法です。これは「時限再販」の一種で、この度、出版社が読者への謝恩の意味で定価を割り引いて販売するものです。
 「バーゲンブック」とは、出版社が通常のルートでは流通しなくなった書籍を再チャレンジさせようとするもので廉価にて読者に提供するものです。
今回の「在庫僅少本・バーゲンブック ショッピングサイト」は出版社がインターネット(「ブックハウス神保町.com」)を利用して、読者のみなさまに直接販売する方法です。
「在庫僅少本」につきましては出版社が読者謝恩のため定価・価格の50%引きで販売しており、「バーゲンブック」につきましては概ね70%~40%引きにて販売しております。
なお、「在庫僅少本」は期間終了後、出品図書の多くが定価販売に戻りますので、期間中のご購入は大変お得です。また、在庫数も限られておりますので、お早めにご購入される事をお勧めします。

 また、再販制度に関する説明もありました。

 新聞・書籍・雑誌・音楽用CD・カセット・レコードの著作物6品目は、メーカー(書籍・雑誌の場合は出版社)が定価を決め、小売店と契約書を交わすことにより、全国同一価格で購入できることが保証されています。これが「再販制度(再販売価格維持制度)」です。同制度は、文化性・公共性の側面から、また安売りや乱売による品質低下を避けるために制定されています。
「在庫僅少本・バーゲンブック ショッピングサイト」では、出版社の判断により、書名・期間を定めて定価の拘束を外したもので、この度、出版社が読者への謝恩の意味で実施します。
「在庫僅少本」につきましては定価・価格の50%引きで、「バーゲンブック」につきましては定価・価格の概ね70%~40%引きで販売いたします。

 実際にブックハウス神保町で扱われている本を確認していくと、なかなか欲しいと思うことができる本に巡り会うことができません。やはり、在庫として売れ残ってしまった商品なので仕方がないといえばそうなのかもしれません。

 今後、色々な出版社が集まることによって、もっと色々な本が取り扱われるようになるかと思いますので、また見てみたいと思っています。

 再販制度で保護されている商品(新聞、書籍、雑誌、音楽用CD、カセット、レコード)はどれを見てもレガシーな媒体で、全てインターネットにその存在を脅かされています。

 新聞の分野では朝日、読売、日本経済新聞の3紙が共同でネットサイトを開設するというニュース(新聞社のビジネスモデル)が流れていましたが、それ以外の媒体についても今後は色々な動きを見せてくるのではないかと期待しています。

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