全日空で予約・発券システムに障害

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ANA全日空

 昨日は全日空の国内線で使われている「able-D」と呼ばれる予約・発券システムに朝から障害が発生し、全国の空港で搭乗券の発券や手荷物の預け入れが出来なくなってしまいました。

 全日空ではシステムを使用せずに手作業で対応するように切り替えたのですが、受付にどうしても時間がかかってしまいます。(手作業でどのような感じになっていたのかは、こちら「萬彩都 – man sai to -: ANAのシステム障害で」が参考になります)

 また、同じ予約・発券システムを共同で利用している北海道国際航空(エア・ドゥ、札幌市)、スターフライヤー(北九州市)、スカイネットアジア航空(宮崎市)などの便にも欠航や遅れが生じてしまいました。

 この影響により、羽田空港の発着便を中心に53便が欠航になってしまい、また200便以上の出発が1時間以上遅れてしまいました。始発便が出発する前に各空港カウンターで端末を立ち上げるのですが、これらが全く起動しなくなってしまったのだそうです。

 なお、チケットレスの乗客が使っているシステムは全く別のシステムなので、こちらは通常通り稼働し続けていたようです。

 全日空では原因の特定作業を進めましたが、原因が判らないままでしたが、ホストコンピュータと空港の端末のデータ送受信を監視する端末管理サーバーに障害があるらしいことまで判り、日付を相互確認するシステムを切断したところ暫定復旧したようです。この措置により午後までには仮復旧した形になりました。プログラムに何らかの障害があるとみて、原因を究明しています。

 今回、トラブルが発生したシステムについては、日本ユニシス社のメインフレーム機が使われていますが、2012年を目処にオープン系サーバーに更改する作業が進んでいます。オープン系サーバーに載せ替えることで、プログラムは今までのFORTRANからJavaに書き換えるようです。

 また、FORTRANで書かれた現在のメインフレームのシステムはすでに30年近くもメインフレーム機上で動作を続けてきたのだそうです。(全日本空輸,脱メインフレームで70億円削減へ:ITpro

 今まで30年間も動作実績を積み重ねてきたシステムがここにきて急にプログラム障害が発生するとも考えにくいので、周辺系のサーバーなど、何らかのサーバーの更改作業やプログラムの改修作業が進められていたのではないかと想像していたのですが、実は前日の9/13は閏年の257日目だったのだそうです。(天漢日乗: ANAでシステム不具合は閏年の258日目

 この256という数字は2の8乗なのでバイナリー8ビットで表現できる最大値ということになります。これが何らかの影響をしているのではないかという見方もあるようです。まだ、根本原因に関する全日空からの発表は無いようなので、この発表を確認してみたいと思います。

 現時点では全日空では公式サイトで下記のようにアナウンスしています。「システム不具合に対する復旧作業を実施しており」という表現になっているので、根本原因もすでに判ったのでしょうか。

9月14日未明に発生した搭乗手続きシステムの不具合により、弊社国内線において、多くの便に欠航・遅延が発生いたしました(欠航便につきましてはこちらをご確認ください)。
このたびは、ご利用のお客様ならびにご関係の皆様方に多大なご迷惑をお掛け致しましたこと、深くお詫び申し上げます。
すでにシステム不具合に対する復旧作業を実施しており、9月15日の運航への影響はございません。但し、機材繰りにより一部の便に遅延が発生する見込みでございます。詳しくは「運航状況のご案内(発着案内)」にてご確認ください。
欠航・遅延に伴う航空券の取り扱いにつきましては、こちらをご確認ください。

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