鉄道発祥の地である旧新橋停車場を見学

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旧新橋停車場

ゆりかもめに乗るために新橋まで来たのですが、新橋駅で降りた後にそのままゆりかもめに乗ってしまってはおもしろくありません。そこで、旧新橋停車場に行ってみることにしました。

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汐留

以前、汐留には大きな貨物操車場があったのですが、JR貨物が操車場を使った運行方式から直行方式に切り替えたこともありこの汐留もその使命を終え、しばらくの間は大きな空き地になっていました。1986年10月31日に汐留貨物駅はその使命を終えたという記録があります。114年間の歴史だったそうです。

その後、再開発されて現在ではビル群になっているのですが、その一角に旧新橋停車場があります。

なぜ新橋、汐留に出発地点が作られたのかと言うと、出来るだけ勾配がなくて、銀座に近く便利な場所として、この地が選ばれました。ここには元々は大名屋敷がありました。

建物の再建

この駅舎は大正の関東大震災て消失しました。今から30年前の発掘調査で当時の階段の一番下の部分が出てきて、この階段の大きさから写真に写っている建物の大きさを推計して再建されました。

この停車場は現在の技術で復元された建物で2003年の4月10日に完成しました。そもそもはこの地には1872年(明治5年)に開業した鉄道の新橋停車場があったところです。


まずはプラットホームが見えてきました。

プラットホームは、駅舎と連続して25mの範囲で石積みを再現しました。プラットホーム石の積み方は、最下段は小口面を揃えて横組みに並ばせ、その上の段からは基本的に小口面と長手面を交互に積み重ねています。屋根は作らず、当時プラットホームに屋根があったことが想像できるように、柱をデザイン化し、当時と同じ間隔でホームフレームを敷設しています。

旧新橋停車場のホーム

プラットホームはまるでカフェのような、とてもモダンな雰囲気です。明治時代にこのような建築物ができたら当時の人は驚いたのではないでしょうか。

新橋から横浜までの料金

今のお金に換算して、東京から新橋から横浜までの鉄道運賃は上等で1万5000円、中等で1万円、下等で5000円くらいでした。現在は480円なのでかなり高かったことが分かります。

ただ、それまでは1日かけて歩いていた距離を1時間弱で移動できるようになったのは革命的なことだったと思います。「現在は30分くらい)

開業時は列車の発車の15分前までに駅に来るように呼びかけられていました。

当時の双頭式レールや日本の鉄道の起点、0マイル標識も見ることができます。

駅舎について

駅舎の中は、なぜかビアレストランのライオンが営業をしていますが、その一角には鉄道歴史展示室があります。この鉄道歴史展示室は2階には特別展を実施するためのスペースがあり、そして1階には常設展示があります。

今回は2階の展示室では「アジア民族造形の旅 暮らしの多様性」という展示が実施されていました。鉄道に関係が無い展示だったこともあり、今回はサッと見て終わりにしてしまいました。

次回の展示は2008年の12月9日より「トレインマークの誕生」という鉄道にまつわる展示が予定されています。こちらはちょっと気になります。

ちなみに、明治にできた当時、この二階に何があったか今では分からないそうです。食堂があったのではないか?とブラタモリの中で推測されていました。

そして1階の展示室へ行ってみました。こちらは非常に小さくて展示物も少ないので、ちょっとがっかりです。ちょっとおもしろかったのは遺構見学窓というところから、史跡の一部をじかに見ることが出来るようになっていました。

旧新橋停車場の遺構

1996年12月10日に国の史跡に追加指定された『旧新橋停車場跡』は、良好な状態で埋め戻し現状保存されていますが、駅舎基礎石積み、プラットホーム石積みのそれぞれ一部と駅舎正面出入り口ステップ部分に見学窓を設置し、訪れた人々が見ることができるようにしました。

今まで、汐留には会議などがあって来たことがあったのですが、まさかあのビルの裏側に、こんなものが作られているとは思いもしませんでした。

■開館時間
11:00-18:00(入館は閉館の15分前まで)
■休館日
毎週月曜日(ただし、祝祭日の場合は開館、翌日休館)
年末年始・展示替え期間中
■入場料
無料
■問い合わせ先
旧新橋停車場 鉄道歴史展示室
Tel. 03-3572-1872
〒105-0021 東京都港区東新橋1丁目5番3号

旧新橋停車場
旧新橋停車場駅舎の再現に合わせて開設されたどなたにも気軽にご利用いただける無料の展示室です。日本の鉄道発祥地・汐留の歴史や鉄道の発展と影響を、様々な事物を通じてご覧いただけます。

【2022/04/25追記】

今年は明治5年に鉄道が日本に開業してから150年が経過しました。

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