自動車保険の新制度は大きな値上げを計画

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ミニバス

 来年10月から損害保険大手各社では自動車保険について制度を見直そうとしていることが朝日新聞で報道されていました。事故を起こしたドライバーにさらに大きな負担を要求する制度になるそうです。

 今までも、事故を起こしてしまったとき、自動車保険を利用すると等級が三等級下がり、以降の保険料が値上がりになる制度が導入されています。新制度ではこれに加えて、事故後の三年間は通常より保険料をさらに高くするペナルティーを課すことで検討をしているようです。


 三等級下がることと、ペナルティーの保険料が課せられるダブルパンチで、4割以上の値上げになってしまうこともあるそうです。その後、無事故を続ければ、三年間のペナルティーの保険料は通常に戻りますが、もしもこの期間に別の事故を起こしてしまうとさらに三年間、ペナルティー期間が延長されます。

 FNNの試算では年間5万円の保険料を払っているドライバーが事故を起こした場合では、現在の制度では次の年の保険料が約5万8000円になるのに対して、新制度では8万3700円になり約44%の値上げになると紹介されていました。

 なぜ、こんな値上げが必要になってしまったのかが気になります。FNNではその理由についても取材をしていました。損害保険各社は新制度導入の要因として、高齢者ドライバーによる事故の増加をあげているそうです。警察庁の発表では10年間で65歳以上のドライバーの交通事故が1.3倍、75歳以上の交通事故は約2倍になっているそうです。これは間違えなく、高齢化が影響していると言えます。

 ただ、懸念されるのは若者のクルマ離れです。自動車保険の保険料がこんなに跳ね上がってしまうと、なかなか若者はクルマを持ちたいと思えなくなると思います。若者のクルマ離れが進めば、クルマ保有者の中の高齢者率はさらに上がることになり、値上げの悪循環が進んでいくのではないかと思います。

 高齢者の事故が増えていることが原因であれば、高齢者の免許所持条件を厳格化したり、高齢者の自動車保険料を値上げしたりする方が良いのではないかとも思います。
 今後、新制度の導入を巡っては色々な議論が行われることになると思いますが、出来れば見直しも含めて検討を進めて欲しいところです。

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