中央自動車道(中央道)の渋滞対策

中央道

先日、中央道を使って調布インターチェンジから河口湖インターチェンジまでを往復する機会がありました。この際、下り線、上り線ともに大きな変化がありました。

元八王子バス停付近の付加車線

一つは下り線の元八王子周辺で、ゆずり車線が増設されたことです。この区間はしばらくの間、「道路を広くしています」という案内板を掲げて工事をずっと進めていました。2012年3月14日から、ゆずり車線の運用が始まったそうです。


ゆずり車線の延長は約1.1Km、この区間は下り線だけで3車線になります。なぜ、この区間にゆずり車線を設けたのかを調べてみると、ちょうど山間部にさしかかる場所にあたり、それまで0.3%だった下り勾配から2.7%の登り勾配に変化するポイントなのだそうです。知らず知らずのうちに速度が低下するドライバーがいるので、このようなクルマを、ゆずり車線に逃がして全体の速度低下を抑制することが狙いだそうです。

今まで中央道を使っている中で、あまりこの区間の渋滞にはまった経験が無いので、どの程度の効果があるのかが気になります。

相模湖インターから小仏トンネルまでの付加車線

そして、もう一つの改良箇所が、相模湖インターチェンジから小仏トンネル手前までの3車線区間です。この区間はずっと昔は一番左の車線は登坂車線になっていました。しかし、その後、一番左の車線を走行車線にするよう変更が実験的に行われました。手前から追い越し車線を走っていると、3車線区間では第二車線に入るような形になり、さらに右側に追い越し車線が増えるような形になります。終点付近では一番左側の車線が第二車線に合流するような形になります。

この車線運用は、小仏トンネル手前の登坂車線区間において、登坂車線を走行車線に変更することにより、現在の「2車線+登坂車線」を「3車線」へと変更するものです。 始点側では、追越車線の右側に1車線が付加されて3車線となります。終点側では、3車線の左側の走行車線が減少して2車線となります。 この車線運用に変更することで、右側に車線が増えるため追越しが容易になり、交通量が多い場合に速度の遅い車両などによる交通密度の高い状態を解消させ、交通の流れを良くし、渋滞の発生を抑制します。

いつしか、この実験は終わってしまい、また一番左の車線は登坂車線に戻されていました。これが、また3月14日から車線の変更が加えられて、実験のときと同じ車線の構成になりました。

実験のときの効果がどうだったのか、ネットで検索をしてみると、その効果についてまさに公開されていました。

☆www.c-nexco.co.jp/images/news/1609/8450f6f745306805205a56b11b1d7db4.pdf

このドキュメントによると、下記のようにまとめられています。

① 事故件数は実験の前後で僅かであるが減少しており、この車線運用に問題ないことを確認した。
② 実験区間終端部の車線利用率が約 50:50 に平準化し、効率的に利用されている。
③ 実験区間の走行車線の渋滞時通過速度が増加したことで車線間の速度差がほぼ解消し、
交通流が円滑になり安全性が向上した。
④ 上野原ICまで渋滞した場合、上野原 IC~八王子 JCT 間の渋滞時通過所要時間が 1 割程度減少し、サービスレベルが向上した。
⑤ 渋滞削減効果(渋滞時損失時間)は、僅かであるが減少しており削減効果を確認した。
⑥ 実験区間終端部の車線利用率が平準化し走行環境が改善したが、その車線利用率の平準
化効果は下流側まで持続しなかったため、実験の前後において、交通容量に明確な増加は
見られなかった。

渋滞時の該当区間の通過時間が1割ほど減少したそうです。登坂車線のままだと、なかなか使う車がいませんが、この方式にすると各車線を均等にクルマが走るようになり有効に車線を使うことが出来るようです。

関越道は練馬インターチェンジから先、東北道は川口ジャンクションから先、常磐道は三郷ジャンクションから先、そして東名道は東京インターチェンジから先が6車線になっているのに対して、中央自動車道だけが断続的な3車線にしかなっておらず、渋滞発生が慢性化しています。

大きな原因は八王子から先はすぐに山間部になってしまい、他の高速道路と比較して道幅を広げることが困難を極める点があります。特に小仏トンネルについては拡幅することは難しそうなので、全く別にトンネルを作るような形にせざるをえないでしょう。既に用地調査のための予算は付いているようですが、ぜひ八王子インターチェンジから大月あたりまでは連続した6車線にしてほしいところです。

【2021年4月26日追記】

本線三鷹料金所周辺でも渋滞対策

高井戸インターチェンジと調布インターチェンジの間にある三鷹料金所付近で渋滞や事故が発生しないようにするための対策が行われます。この区間は下り線側に三鷹本線料金所があり上り線側に膨らんでいるため、上り線は湾曲していて半径が280メートルの急カーブになっています。

NEXCO中日本より

このカーブでは車の速度低下や事故の誘発がされやすいため、カーブの湾曲を緩和する工事が行われます。具体的には料金所のうち一番上り線側の1レーンを撤去して、上り線が南側に少し移動する形になります。

今回の工事は2021年5月10日から28日にかけて実施される中央道集中工事の中で行われます。

また、これとは別に今は三鷹料金所の手前で終わっている3車線の区間も終了部分の合流で渋滞を誘発している面があるため、付加車線の増設工事も今後、引き続き事業を進めていくことにしています。

コメント

  1. 小仏トンネルを先頭にした渋滞

    Photo by tamakisono  元旦の日に秩父から雁坂トンネルを経由して山梨市に出て、勝沼インターチェンジから中央自動車道に乗りました。元旦だっ…

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