ソフトバンクにおける米国携帯電話第三位の企業買収

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 ソフトバンクがイーアクセスの買収を発表したあと、翌営業日の株価は資金が大丈夫か?を心配する声におされて、前日よりも値を下げて取引が始まりましたが、その後、株価が持ち直しました。少なくとも、いーアクセスについては市場はソフトバンクが良い買い物をしたと評価したことになります。

 しかし、イーアクセスに続いて、米国携帯電話第三位のスプリント・ネクステル社の買収に関する情報がマスコミで報道されました。これにはさすがに資金的に苦しくなるのではないかという予測から、10月12日、15日と大きくソフトバンクの株価は下落しました。

 この買収が成立すれば契約者数が9000万件に達する巨大な携帯電話会社になります。この買収に必要な金額は200億ドルと言われており、いかに現在、円高とはいえ、ソフトバンクにとっては大きな財政上の負担になります。

 そして、ソフトバンクでは15日の午後5時から緊急記者会見を実施することを発表しました。すでに、今回の買収については両社で合意は取れているという報道もありましたので、今回の買収に関して、孫社長から説明があるものと思われます。

 ジムコリンズのビジョナリーカンパニーの第三巻では、衰退の五段階について解説しています。偉大な企業が破滅の道を歩んでしまった理由は何か、いくつかの実在の企業を分析した結果がまとめられています。成功から生まれる傲慢から始まり、二段階目が規律無き拡大路線となっています。現在のソフトバンクがこの第二段階に入ってしまったのか、それとも規律がある拡大につながるのか、今後の展開から目が離せなくなって来ました。

【2012/10/15追記】

 17時から予定通りに緊急記者会見が行われました。ソフトバンクはスプリントの発行済み株式の70%を取得して、ソフトバンクの子会社とします。今回の買収額は201億ドルで日本円に換算すると約1兆5700億円です。両社の契約数を合計すると約9000万件で、国内首位のNTTドコモ(約6100万円)を大きく上回る規模になります。また、両社あわせた年間売上高は約6兆3000億円で、全世界で第三位の携帯電話会社という規模になるそうです。

 また、株価が最近低迷していることに関連して、今回の調達に必要な資金は手元資金と借り入れで調達するため、新株発行や転換社債の発行などによるエクイティファイナンスは行わないことを明らかにしました。現金ですべて支払うことにより、株式の希薄化は発生しないとしています。この発表を受けて明日の株価がどのように動くかが気になるところです。

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