映画「風立ちぬ」を見ました

風立ちぬ

 スタジオジブリの最新作「風立ちぬ」が7月20日(土曜日)から全国でロードショー公開が始まりました。公開前には、「あまり面白くない」という噂も聞いていたので、DVDが発売されてから見れば良いか?と思っていたのですが、7月20日(土)の公開初日の様子を見ると、良い映画だと絶賛する声も多くありました。これは、早い内に見ておきたいという気持ちになり、7月21日(日)のレイトショーで映画を見てきました。

 いつもであれば、ワーナーマイカルシネマズ(現イオンシネマ)で見ているのですが、今回は出来るだけ近いところということで、府中のTOHOシネマズにしてみました。「くるる」という府中駅前にある商業施設の5階にあります。今回が初めての利用になりました。映画を見ると駐車料金が3時間まで無料になるようです。地下2階までクルマで移動して、あとは機械式の駐車場になっていました。

日曜日の午後8時30分からの回で終了するのは午後11時になります。事前に座席予約をしておいたのですが、こちらのサイトは楽天のポイントでも支払いが出来てなかなか便利でした。午後7時頃に予約した時点ではすでに6割ほどの座席が埋まっていました。やはり、なかなかの人気です。

 この風立ちぬという映画、最初の始まりは「夢」の世界でなんだかジブリワールドが広がっていたのですが、現実の世界になると、描写がものすごいです。大正時代を代表する蒸気機関車である8620、9600、横川から軽井沢まで運転されていたアプト式電気機関車、市内電車、飛行機の格納庫、金属部品の光沢、森永ミルクキャラメルのポスターなど、なんだかとても手間をかけて描写していることが判ります。

 一方で関東大震災の描かれ方は、何だか揺れがまるで波のように襲ってくる描写がジブリの作品だと感じさせてくれます。もしも、リアリティだけを追求した場合は、全く別の描かれ方になっていたでしょう。ただ、震災直後に崩れた街の中で、人々があちらこちらに歩いていて、満員の都電が走っている様子は当時の写真の中にも残っていましたので、参考資料を元に描かれているのでしょう。

 このように、絵については非常に凝っているのですが、音声についてはスクリーンの真ん中に定位して左右への広がりはありませんでした。劇場の設備の問題かと思い、あとから調べてみると、もともと映画そのものがモノラルだったようです。あえて、なぜモノラルで作ったのかが気になるところです。

 スクリーンに釘付けになり、最後まで見てしまいました。最後に荒井由実の「ひこうき雲」が流れてエンドテロップが表示されていきます。

 今回の「風立ちぬ」は面白いキャラクターが出てくるわけでもなく、笑いを誘うような場面も無いので、小学生までの子どもだと、あまり面白くないかもしれません。

 主人公はこちら「堀越二郎 – Wikipedia」の堀越二郎さんです。三菱で零式艦上戦闘機の設計主任を勤めました。また、その堀越氏と里見菜穂子の出会いなどが描かれています。

なお、里見菜穂子は実在の人ではなく、本作において描かれた人物です。テレビの特集番組では、原作者の堀辰雄の奥さんをモデルにしているのではないかと言われています。

【2013年7月22日 追記】

宮崎駿監督に対するインタビューの中で、なぜ今回は1920年代を描いたのかという質問がありました。そこで宮崎駿監督が答えたのが、「今と同じだからだよ」という言葉です。

そういえば、以前読んだ書籍、「これから10年、活躍できる人の条件」の中で紹介されていた70年周期説のことを思い出しました。

ちょうど、今の日本は明治維新が始まる前、第二次世界大戦が始まる前と同じ時代だという指摘です。当時を生きていたわけではないので、あまり実感としてわいてこなかったのですが、この風立ちぬが訴える「生きねば」という言葉は、そんな私たちに対して何かを宮崎駿監督は言いたかったのかもしれません。

【2013年8月1日追記】

声優に関しても、この映画は話題になることが多いです。やはり、最も異色なキャスティングと言えば、堀越二郎役の庵野秀明監督ということになるでしょう。

私自身は庵野秀明監督のことをよく知らなかったので、声にあまり大きな抑揚が無いことは感じつつも、堀越二郎の声として、容易に受け入れることができました。

ただ、確かに庵野秀明監督のことをよく知っている人が見ると、堀越二郎と庵野秀明監督の顔がダブって見えてきて不自然に感じることもあったのかもしれません。そういう意味では先入観無しに見ることができたのは良かったと思います。

YouTubeで検索してみると、この堀越二郎役の声優選びを数人で話し合っているときのビデオがアップロードされていました。この秋に公開される予定の「夢と狂気の王国」という映画に収録されるシーンだそうです。宮崎監督は声優がリストアップされた紙を見ているのですが、「この人たちは別のことを要求されている人たちだよね」と言って、あまりそのリストに興味はありません。

そして、昔のインテリ像について語り始めます。昔のインテリは滑舌がしっかりとしていて、頭が良すぎるせいで、口数が少ないというのが宮崎監督の考えです。

この発言を受けて、庵野秀明監督という案が出てきます。宮崎監督は「庵野か。いいね。あいつはとても誠実な男だから」と頭の中で堀越二郎と庵野監督の声を重ね合わせながら発言します。そのあと、電話で庵野秀明監督をオーディションに呼び出して、採用が決まりました。

このような製作シーンが記録として残っているのは、非常に貴重なことだと思います。

【2014/08/10追記】

 「風立ちぬ」が公開されたあと、スタジオジブリからは、

  ・かぐや姫の物語 (吉祥寺プラザでジブリ映画「かぐや姫の物語」を見ました)
  ・思い出のマーニー (映画「思い出のマーニー」を見ました

が立て続けに公開されました。

 しかし、とても残念なことですが、制作部門を解散して、当面は長編アニメーションの制作を休止するという発表がありました。

 ☆スタジオジブリが制作部門を解体し休止か

 スタジオジブリの長編アニメーションを当面見ることができないのはとても残念です。

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