KDDIがiPhone5他を抱き合わせ販売で総額12万円超

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iphone 5up

 滋賀県に野洲市というところがあるのですが、その公式サイトに「KDDI株式会社へ要望書を提出しました 野洲市ホームページ」というお知らせが掲載されたことに関して話題になっています。

 なんと、ある消費者がiPhone5に機種変更した際に、充電器やタブレットパソコン、SDメモリカードリーダなど総額12万円を超える物品の購入契約と通信契約を結ぶことになってしまったそうです。しかもタブレットパソコンについて消費者はiPad miniだったと思っていたのに対して手渡されたのはAQUOS PADだったと言います。この消費者は同市に住む30代の女性で子どもの携帯電話を機種変更するためにKDDI取扱店を訪れました。そこで薦められるがままに購入したものは下記の通りです。

 最初から見積もりに入っていたモノ

 ・本体(51360円) → 最近では本体一括ゼロ円が状態化しているのに定価販売?
 ・テザリングサービス(月額525円、最大24ヶ月間無料)
 ・auビデオパス (月額590円)
 ・液晶保護フィルム (1260円)
 ・ポータブル充電器 (8085円)→ACアダプタおよびケーブルは商品に同梱されている(必須ではない)
 ・SDカードリーダー/ライター(9765円) → 旧端末からのデータ移動に必要と説明

他に薦められて購入したモノ

 ・タブレット「AQUOS PAD」 39900円 →女性はiPad miniと誤認
 ・液晶フィルム 1470円
 ・ケース  4095円
 ・マイクロSDカード 5250円
 ・モバイルルータ「WiFi WALKER WiMAX」→iPhone5のテザリングオプションを売りつけているのに何故?
                      しかもタブレットは単体でLTE通信可能

 物販だけで、12万1185円にもなっているそうです。自宅に帰ってからタブレットやモバイルルータは不要であることに気がつき、さらにはiPhone5には充電器が同梱されていたので、女性は市に相談しました。

 一方、市と女性、販売店、KDDI滋賀支店の4社で面談をしたところ、KDDIからの指示で販売店として下記の販売手法をとっていることが明らかになりました。

 (1)当初見積もりに付属品やオプション契約の内容と金額をセットにして提案する販売方法
 (2)スマートフォン購入者に対し使用目的や知識・経験などを考慮せず一律にタブレットなどの関連商品を勧誘

 KDDIについては、オプション類の契約を端末の割引と抱き合わせで販売する手法に問題がないのかと話題になっていました。

 ☆KDDIとオプション強制加入 | 臨機応変

 その上、今回のような物販まで行われているというのはとんでもないことだと思います。

 結果として、充電器、SDメモリカードリーダ/ライタ、タブレットパソコン、モバイルルータの物販、通信契約は解約することができました。また、市からはKDDIに対して改善要望を出し、KDDIカスタマサービス本部の担当者は市を訪れて改善策を説明しましたが、市では報告書の内容が再発防止に不十分だとして、今回の要望書提出に踏み切りました。

 要望書の中では下記の点が「要望内容」として整理されています・

(1)消費者と販売業者との情報格差、複雑な通信契約を十分留意し、「無料」「タダ」といった言葉に注意して接客販売してほしい(2)最初に必要最低限の価格を提示し、その上で加算方式で接客販売してほしい
(3)タブレットが必要と思えない障害者や高齢者などに一律的な勧誘を行わないでほしい
(4)形式的に重要事項説明書で確認するだけではなく、各項目に対し消費者の知識・経験を考慮して丁寧で分かりやすい説明をしてほしい

 これだけ詳細に事実関係を整理して要望書を提出、そして情報公開に踏み切った野洲市の対応は素晴らしいと思いました。逆にauの公式サイトには、11月5日夜10時現在ではこの情報に関しては見あたりませんでした。

 ☆au

 今後、auがどのような形で是正を進めるのか、auからの発表が気になるところです。

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