NTTドコモが格安料金プラン「パケあえる」を発表

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ドコモ

 4月9日に各報道機関がNTTドコモから新しい料金プランが発表されるという報道がありました。そして、4月10日になると正式にNTTドコモから発表がありました。最初のリーク報道からの流れを整理します。

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4月9日のリーク報道

 4月9日に各報道機関がNTTドコモの新料金プランについて報道をしました。もちろんNTTドコモの公式な発表ではなく、どこかからリークされた情報のようです。日経新聞からだけの報道だと、ドコモからiPhoneが発売されると何回かやらかしてしまった過去の経緯もあるので、その信ぴょう性については慎重にならなければいけないと思いましたが、今回の報道は色々な報道機関で扱われているので、もしかする実現するのかもしれません。

今回の料金プランはスマートフォン利用者の負担軽減になる内容になっています。

・10GBのデータ通信量を家族で分け合う
・定額制の音声通話料金が導入される
・現在よりも一人2000円程度の負担軽減
・導入は6月から

ドコモの現在の料金プランは、月間7GBまでの通信ができて、月額5700円です。この他に月額基本料などがかかる料金体型になっています。

ただ、一部の動画をモバイルでよく見るユーザーなどにとっては、この7GBという制限は小さいですし、それ以外のメールやTwitter、Facebook、WEB閲覧などを中心にしているユーザーにとっては大きすぎる値です。それぞれのユーザーの利用動向に合わせた、バリエーションのある料金体型が求められていました。今回のドコモの動きが事実だとすれば、そういうユーザーの意見を反映した施策の一つになるでしょう。

現在の課金は個人単位で行われていますが、これを家族単位で行うようにして、10GBを1万円で家族で分け合える案などを考えているようです。これが現実になれば、家族4人で分け合うと現在のプランの半額程度になることが期待できます。

音声通話については、スマホ向けの現在のプランでは無料通話分が含まれておらず、通話をすれば全てが課金対象になってしまいます。その通話料がとても高いので、スマホで電話を使う人はずいぶん減りました。その隙間をかき分けて大きく伸びたのがLINEです。LINEには文字やスタンプによるコミュニケーションのほか、無料通話までできてしまいます。また、先日は有料になりますが固定電話や携帯電話にも発着信できるサービスが発表されました。これでは通信キャリアの電話を使う人は本当にいなくなってしまいます。

通話のかけ放題プラン

そこで、NTTドコモでは月額2000円台で通話相手の限定なしに国対通話を使い放題にする方向で調整に入っているそうです。もし仮にこのサービスが現実になると、電話を使う人が増えて、回線が混み合う心配もあります。NTTドコモではこのサービスの開始とともにVOLTEという仕組みを導入することを検討しているという記事もありました。

今の通話はLTE回線を使わずに3G回線を使っています。これをLTE回線上で音声通話ができるようにする技術だそうです。通信をするためのある周波数帯を考えたとき、LTEを用いた方がよりたくさんのデータを運ぶことができるので周波数を効率的に使えます。従って、できるだけ通信をLTEに移して行き順次3G回線の周波数帯をLTEへ移して行くことで増える通信需要に対応しようとしているものと思われます。

今回の報道に関して、ドコモからは「当社で発表したものではなく、決定した事実もない。しかし、多様なプランについて検討をしている」という要旨の発表がありました。ソフトバンクやauに流出が続くドコモとしては、それを食い止めるために少し含みを持たせた発表になっているように思えます。

今後、ソフトバンクやauでも対抗策を打ち出してくることは間違えありませんが、その中で3社がどんな戦いをしていくのか、気になるところです。

ドコモからの正式発表

と、4月10日の朝にここまで書いたところで、午後になると、NTTドコモから正式な料金プランの発表がありました。今回発表されたプランは下記の4種類です。

 ・ずっとドコモ割
  →利用年数に応じて割引。もっとも長く使っている人にあわせて家族でお得に。
 ・U25応援割
  →月々の割引(-500円/月)で若い世代をしっかりと応援。ボーナスポケット(+1GB)ももらえる。
 ・カケホーダイ
  →何回でも何分でもどこにかけても国内通話がかけ放題(月額2700円)
   月間49分以上の通話利用で元がとれる(基本使用料月額743円+1分40円×49分=2703円)
 ・パケあえる
  →家族でもひとりでも複数端末でパケットを分け合える

料金プランを見てみると、少し複雑な体系になってしまいました。こちらの説明がわかりやすかったです。

 ☆速報:NTTドコモ、新料金プラン「カケホーダイ」「パケあえる」発表。6月1日開始、予約は5月15日 – Engadget Japanese

具体的な料金については、こちらのサイトで簡単にシミュレーションできました。

 ☆「カケホーダイ&パケあえる」かんたんシミュレーション | NTTドコモ

新料金プランは5月15日に予約開始、6月1日にスタートとなります。また、VOLTEについては夏に発表になるそうです。

【2014/04/11追記】

上記で紹介したシミュレーションページで家族構成を入れて金額を出したところ、思ったよりも安くならずに驚きました。こちらの記事にあるように、一部の利用者にとってはお得にならないケースもあるようです。

 ☆ドコモ「カケホーダイ」の狙い──値上げになるケースも? (1/2) – ITmedia ニュース

 ☆解説:複雑怪奇なドコモの新プラン…結局「得をする人」「損をする人」は誰だ! – すまほん!!

ただ、今回の料金プランはドコモを長年にわたって利用してきた人にメリットが出るように設計されているので、理にかなった内容にはなっていると思います。

【2014年4月14日追記】

その後のネットにおける記事をみると、今回の新しい料金プランに対しては、さほど好意的なものばかりでもないようです。まず、家族で分け合って初めてお買い得になるような料金体系になっていること、あんまり通話を使わない人の中でいざという時には通話のプランを残しておきたい程度のニーズの人にも、掛け放題のプランがついてきてしまうことなどです。

ドコモとしては、たとえ1人で契約する場合でも、スマホとタブレットの二台持ちであればお得になると説明していますが、今までもスマホは回線契約をしてテザリングをして、タブレットはWi-Fi専用で使うことで、スマホのパケットを手数料なしで分けあえました。

結局はドコモとしては、これから低迷傾向になる通話の利用者を増やし、パケットについては無制限にパケットが増えることなく契約者数を伸ばしたかっただけではないかという記事もあり妙に納得しました。

今現在発売されているプランについては、この新しいプランが始まってからは新たな契約できなくなるようなので、これから先、どうなるのか気になるところです。

これからもMVNOはもっと伸びるので、ドコモとしても近い将来、再度のプラン変更の必要性が生じるようにも思います。

【2014/05/20追記】

6月1日からNTTドコモで開始する新料金プラン「カケホーダイプラン&パケあえる」の基本プラン「カケホーダイプラン/データプラン」について、予約開始5日間で事前予約件数が50万件を突破しました。この事前予約は5月15日から5月31日までの期間限定で行われています。この事前予約で応募すれば6月1日から新料金プランが適用されるようになります。今回の新料金プランは条件によっては高くなってしまう人もあり、事前予約が始まったあとの反響がどうなるのか気になっていました。ソフトバンクやauについても対抗するための新料金プランの発表を見合わせていますが、今回のNTTドコモの発表を受けてどのように判断するのかが気になるところです。

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