JR北海道 留萌本線が廃止

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12月4日にニュースを見ていると、jr北海道の留萌本線の一部区間(16.7km)が廃止されたことを報道していました。留萌本線は北海道の深川駅から留萌駅までを結ぶ路線で、12月5日付で留萌駅から増毛駅までが廃止されました。これにより路線の距離は50.1Kmになります。「本線」と名前がつくと、東海道本線、東北本線、中央本線など、長距離を結ぶ幹線を想像しますが、この50.1kmというのは本線を名乗る鉄道路線の中では最も短い路線になるそうです。

元々は留萌港へ石炭や木材を輸送するために明治43年に深川駅と留萌駅の区間で開業しました。また、大正10年には留萌駅と増毛駅の区間が開業しています。終点の増毛駅では高倉健が主演した「駅 STATION」の舞台にもなりました。

現在ではにしん漁の衰退等による沿線の過疎化以外にも、石炭や木材の運搬という役割自体の必要性が薄れた上に路線に並行して深川留萌自動車道の整備がすすんだことで鉄道を利用する人の数が減少してしまいました。

2014年度の営業係数は100円を稼ぐために2538円ものコストが必要となっており、JR北海道にとってみれば相当の負担になっていたものと思われます。2015年度は1キロ当たりの1日の平均利用客数は67人でした。北海道の中でも最も利用客数が少ないことからもわかるように、驚くほど少ない人数です。

年間では1億6000万円以上の赤字になっていたそうです。さらにこの区間については大雨によって土砂崩れも発生しやすいため、その対策に数十億円の費用がかかることも負担になっていました。もともとは2017年4月29日を廃止日としていましたが、これを2016年12月5日に繰り上げた経緯もあります。

鉄道が無くなるというと陸の孤島になるのではないかという不安もあります。路線バスや自治体が用意する乗合タクシーで移動するような形になるそうです。

以前、昭和の終わり頃でしょうか。北海道を中心にして赤字ローカル線が大量に廃線になりました。その後、JRになってからは鉄道の廃止は聞かれなくなっていたと思ったのですが、残念ながら今回の廃止になってしまいました。これから先、日本では人口が減少していきますが、そのとき、各ローカル線が耐えていくことができるのかどうか気になるところです。

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