フェイスブックからの個人情報流出とセキュリティ

一昨日より、フェイスブックから5000万人を超える個人情報が流出したという報道があちこちでされています。英国にあるデータ分析会社であるケンブリッジ・アナリティカという会社がデータを不正に取得したとされています。今回の報道によりフェイスブックの時価総額は約3.9兆円も失われたということですので、投資家にも大きな関心をもって見られています。

2014年にケンブリッジ大学の研究員が学術調査の目的でフェイスブック社と正式に契約をしたうえで、ユーザーへのアンケートを通じて集めたものとされています。しかし、この教授が契約に違反してケンブリッジ・アナリティカへ横流ししたとされています。フェイスブックは2015年に外部に横流しされたことに気づき、データの消去を求めたとされていますが、ニューヨークタイムズによれば「データは最近まで存在し実際に閲覧できた」と報じています。(ケンブリッジ・アナリティカ社はデータを破棄したと主張し不正を否定しています)

このケンブリッジアナリティカという会社は2016年の米国大統領選挙でトランプ陣営が雇っていたという報道も日経新聞に出ていたので、もしも選挙のときにこの情報が活用されていたのだとしたら、さらに大きな話しにつながるかもしれません。

Amazonや楽天、フェイスブックなど、普段私たちがよく利用しているプラットフォーマー企業は便利なサービスや機能を次々に追加し、サービスの利用者をますます増やしています。これからも情報がある特定の企業に集中してしまうことは避けられないことになると思います。

電子情報が無いころに5000万人分の情報を外部に持ち出すとなると、膨大な荷物の量となり、物理的に流出は難しかったと思いますが、電子情報が扱われるようになり格納媒体も大容量化が進んでしまった現在では簡単に第三者の手から第三者の手にわたることが可能になってしまいました。

各プラットフォーマーとも二段階認証などのシステムの仕組みにより、外部に情報が流出しない仕組みを確立しようとしていますが、今回のように第三者に委託して外部に出た情報に対する対策になっていません。

現在のように外部に流出した情報が無防備なままで人から人の手にわたっていくことは絶対に避けなければいけません。政府による規制強化が加速することになると思います。しかし、それだけでは消費者は安心することができません。情報を外に持ち出したり第三者の手にわたった時点で無効化されてしまう、許可をしたある一定の環境下でしかその情報は閲覧できないといった新しい技術も必要なのではないかと思います。

情報の質と量、そして分析能力がこれからのビジネスを左右すると言っても過言ではないと強く感じさせる報道でした。昨日のテレビで大阪ガスが過去の修理データを集めて、お客様から故障の申告があったときに、申告内容に沿ってどの部品の交換が必要になるかをデータ分析技術によって導き出し、1回の訪問で修理できる確率を大きく上げたという取り組みが紹介されていました。私たちの身の回りでも、このような取り組みで仕事の効率を大きく高められるような分野が数多くありそうです。

別のテレビ番組ではリクルート社で、社会や顧客の不満、不便、不安といった「不」に真摯に向き合うことで新しい価値を創造する活動を紹介していました。昔は解決できなかったような問題も、コンピュータの処理能力等の進化により出来るようになっているかもしれません。

セキュリティ的な不安をなくすことがまずは前提となりますが、その上で大量のデータを分析することで世の中を便利にするような取組みは今後も伸びていくことは間違えなさそうです。

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