世田谷ケーブル火災の再発防止

桜が満開の時期、東京都武蔵野市のNTT技術史料館に行きました。こちらの施設はNTTの武蔵野研究所の構内にあります。三鷹駅北口に位置していて、武蔵野市役所の裏手です。昔は中島飛行機の工場があったところで周辺には団地やグリーンパークなどがあります。

そんなNTT技術史料館を見学していると、道路の地下にあるとう道を再現した場所がありました。とう道とは電話回線などのライフラインを地上の電柱などを利用せずに地下を通すための専用のトンネルになります。具体的には下記のようなトンネルで、トンネルの中に電話回線のケーブルが収容されていることがわかります。

そんなとう道で過去に火災事故がありました。1984年、昭和59年11月に世田谷電話局前にあるとう道で大規模な火災事故があり、約89000回線もの電話回線が不通になってしまいました。当時はニュースや新聞で大きく取り上げられて報道されていました。銀行のオンラインネットワークも影響を受けATMが利用できないなどの影響もありました。

 

工事で利用していたトーチランプの炎がケーブルに燃え移り大規模な火災につながったとされています。このような事故が再発しないように、当時の電電公社では複数の対策をとっています。一つは防火壁で火災を局地化するための対処です。

また可燃性の材料を排除して難燃性の材料を使うように改められています。

特に解説されることもなく、トーチが展示されていました。

燃焼すると水蒸気が発生して延焼を防ぐ機能を持っているノンハロゲン難燃ケーブルが実用化されています。

単に出火を防止する対策にとどまらず、出火後の早期発見、避難誘導、局地化対策、早期復旧という観点で総合的に対策がとられました。

当時でもこれだけ大きな被害につながりましたが、現在はインターネットも含めて生活のかなりの部分を通信に委ねている部分があります。もし現在、同様の事故が発生したら、単に自宅でインターネットが使えなくなるだけにとどまらず、様々なところに影響が出ることが容易に想像できます。

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