Yahoo!ジオシティーズのサービス終了に見る個人提供ホームページの今後

サイト運営費捻出のため広告を使用しています

ずっと昔にアカウントを取得していたYahoo!ジオシティーズからサービス終了のお知らせが来ました。2019年3月末日をもってサービスを終了しています。

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インターネットの黎明期

ジオシティーズは1994年にアメリカで誕生した会社です。まだ、1994年というと、Windows95が発売される前ですので、個人が簡単にインターネットに接続できる環境はありませんでした。TCP/IP接続用のソフトウェアやNetscapeなどのブラウザを別途購入してWWWを楽しむようなイメージです。プロバイダやそのアクセスポイントもあまり無かったので電話代を気にしながらの接続でした。

当時はまだNITFY-ServeやPC-VAN、そして各種の草の根BBSといったパソコン通信の方が優勢だった時代でもありました。個人でホームページを開設するのは、かなり先進的なユーザーだったのではないかと思います。

インターネットの普及期

その後、1997年に日本法人ができて、さらにインターネットが日本でも普及し始めた2000年にYahoo!ジオシティーズとして運営を続けています。

当時、インターネットで情報を発信するのは意外と大変でした。ホームページを公開するためのスペースを借りて、HTMLを駆使するかホームページビルダーなどのソフトを使って公開情報を作成し、FTPでホームページスペースに流し込む作業が必要でした。

HTMLの手組みであってもホームページビルダーなどのソフトを使っても、素人が作ったホームページは手作り感が満載になってしまい、なかなか恰好が良いサイトは作ることができず苦労をしていました。

ジオシティーズは仮想の都市にストリート名と番地を選んでホームページを開設するという面白い発想のもとに構築されていたので、初心者でも親近感を持つことができたと思います。そんなジオシティーズを利用してホームページを公開する人も増えましたし、プロバイダが提供しているスペースや他の無料ホームページ公開サービスを利用して情報を公開する人も増えて、発信される情報量はかなり増えました。

ブログの登場

その後、2000年代に入るとブログが登場します。日本では2002年から急速に普及して、特に2004年9月から翌年9月にかけては利用者数(月に1回でもブログを閲覧する人)の伸びが特に顕著で約2倍に増加し2000万人に達したという調査報道があったとWikipediaでは紹介されています。このブログも当時はMovableTypeというコンテンツマネージメントソフトを使って、この伸びがもっとも顕著だった2004年に開設しました。

ブログを利用すれば、編集エリアにテキストで記入したり、写真などを貼りつけていくことで簡単に、意外と洗練されたデザインのサイトが作れてしまいます。以前のようにFTPやHTMLを意識する必要がなくなったことは、とても大きかったと思います。

そんなブログがもてはやされるようになったこともあり、無料ホームページを使って情報を公開する人の数は非常に減っていきました。さらにブログに続いて、TWITTERやFACEBOOKといったSNSが普及すると、ブログですら使う人の数に影響を与えています。

こんな技術の変遷にともない、Yahoo!ジオシティーズもサービス終了という状況になりました。逆にいうと、よく2019年に至るまで運営を続けてくることができたなとも思います。

現在はこのブログもWORDPRESSにプラットフォームを変更していますが、ブログについては技術的な大きな進化は無くなってきたと思います。SNSについても、大きな進化を感じなくなってきましたが、まだ次に台頭するような技術が見えてきていません。今後の個人の情報発信がどのような形で行われていくことになるのか興味のあるところです。

リンク切れ

このブログからジオシティーズのサイトに張っていたリンクが一斉にリンク切れとして検出されました。別のところに移行されたコンテンツを除いて多くのコンテンツが失われたのではないかと思います。過去からの貴重な情報もあったので残念な気持ちになりました。

【2019/05/08追記】

Yahoo!ブログも終了

続いて、2019年12月15日をもだてYahoo!ブログが終了することがアナウンスされています。本来は5月9日にYahoo!ブログからデータを移行するためのツールが開放される予定だったのですが、この提供が遅れるという案内メールがYahoo!から来て気がつきました。

Yahoo!ブログも利用者はとても多かったと思いますので、ブログというメディアの終焉を感じさせるニュースでした。

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