家電製品販売にもダイナミックプライシングの動き

ダイナミックプライシングはサービスや商品の需要の大きさに合わせて提供価格を上げ下げする仕組みで、身近なところではホテルや航空券などに採用されています。サービスや商品を提供する会社から見れば、需要が大きいのに安く販売してしまったことにより本来は得られたはずの利益を得られなくなるほか、顧客から見ると、たとえ高くても何としてでもそのサービスや商品を利用したくとも既に満席や売り切れで利用できなくなるということを避ける効果があります。

例えば、アパホテルはダイナミックプライシングを巧みに使っていることが有名で、閑散期には数千円で宿泊できるホテルの部屋が、近くで大きなイベント等が行われて混雑が予想されるような時期には、同じ部屋が1万円を超えるような価格になったりします。2018年には1泊3万円以上の価格にまで上げてしまった際には、顧客からクレームが相次ぎ報道でも取り上げられました。

他には航空会社でもダイナミックプライシングが活用されています。欧米の航空会社ではすでに活用されていますが、日本ではJALとANAが2020年の春から旅行会社向け割引航空券を予測座席数に応じたダイナミックプライシングに移行する方針を固めています。旅行会社はこれを受けて、募集型企画旅行が「時価」になってしまい、価格入りパンフレットを作成しにくくなるため、旅行会社のビジネスモデルに変革をもたらすのではないかと言われています。

そんなダイナミックプライシングが家電量販店にも採用される動きがあります。従来は値札を書き直す手間が必要であったため、特に多くの商品を取り扱う家電量販店では簡単には価格を変更することができませんでした。ところが今では値札にもデジタル化の波が押し寄せています。

家電量販店のノジマでは全184店で商品の価格表示をデジタル化しました。ビックカメラも2020年度中に全店で対応する計画です。電子値札が採用されると、お店や本部で商品の販売価格を変更すると、それで一斉に商品棚にある商品の値段が変わります。例えば、テレビである商品がとても良いと特集されたような場合、一気にその商品の需要が高まります。その際は例え値引き額が少なくても顧客は商品を買い求めようとしまsので値札を書き換えるタイミングとなります。

すでにAmazonでは商品の在庫数や需要に応じて値段を変更するような取り組みをしています。昨日見たときと今日見たときで同じ商品の値段が大きく異なっていることに気が付いたことも多いのではないでしょうか。

今後、生鮮食料品も需要と供給のバランスで大きく値段が変動するので、スーパーマーケットなども含め、コンピューターの活用も含めたダイナミックプライシングの動きは加速されるのではないでしょうか。

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