日本のエネルギー政策

気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)で日本の石炭火力発電依存の姿勢が後ろ向きに評価されて「化石賞」が贈られたことが話題になっています。石炭火力は温暖化の要因になる二酸化炭素の大量排出源となっていて、世界の排出量の約三割が石炭に由来しているのだそうです。

従って世界的には石炭依存からの脱却の流れがある中で、日本では22基の大型石炭火力の建設または建設計画が進められているほか、途上国への輸出も行っています。2030年の電源構成比は石炭火力が26%、原発が20~22%にするという国のエネルギー基本計画があり、パリ協定が求める温室効果ガス削減目標の引き上げに日本は応じることができなくなってしまっています。

また、現時点では石炭火力はコストが安いので採用されてきた経緯があるものの、洋上風力、海上風力、太陽光発電のコストが石炭火力発電を下回る可能性も出てきていることが報じられています。今後の技術開発によって風力発電等のコストが低減されていけば、それまで投資した石炭火力発電の設備が無駄になってしまうリスクもあります。

World Energy Outlook 2019によれば、2010年時点で化石燃料(石炭、石油、天然ガス)に依存する比率は81%でしたが、2018年にも81%とほとんど変わっていません。しかし、石炭に依存する率は28%から27%に減少しています。今後も2040年にかけて石炭は21%まで依存度を下げていくと計画されています。やはり日本でもこの世界の動きに同期をとって、石炭への依存度は下げていかないといけません。

2018年7月にエネルギー基本計画が公開されています。この中を読み進んでいくと、石炭は地政学的リスクが化石燃料の中では最も低いことがメリットとして挙げられていました。やはり、単位発電量当たりのCO2排出量を削減するための技術開発も進められているようです。

どういうエネルギー構成比にするかという議論以前に、日本はエネルギーを使いすぎだとも思います。東日本大震災のあと、一部では計画停電も行われる中で、地下鉄の通路では電気が必要最低限しか点灯せず、かなり薄暗くなっていましたが、それでも通行には支障がありませんでした。もちろん、街のイルミネーションなどもない世界になっていたと思います。

まだ、東日本大震災から10年も経っていないのに、人が集まるところはイルミネーションをはじめ街には眩しいくらいに灯りがついて、とても明るくなってしまいました。本当にここまでの灯りが必要なのでしょうか。

以前は東京電力の「でんこちゃん」が頻繁にコマーシャルに登場して節電を呼び掛けていましたが、現在ではそのような国民への呼びかけもなくなってしまい、無尽蔵にエネルギーが使えるかのような感覚もあります。もう少し、エネルギーの節約に向けた国全体えの啓発活動も大事な時期に差し掛かっているのではないかと思います。

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