少子高齢化が与える日本の生産性への影響

エコノミストの記事を読んでいると日本における生産性に関する気になる記事がありました。日本では既に少子高齢化の影響で労働力の減少は避けがたい事実になっています。政府は女性や高齢者の活躍の場を作って少しでも生産力を維持しようとしていますが、それでもなお労働力は大きく減少傾向にあります。そこで、日本にとっては生産性を上げていかないと外国との競争がどんどん厳しい状況に陥っていくことになります。

しかし、この肝心かなめの全要素生産性(TFP)上昇率が近年は鈍化傾向になっているようです。2000年から2010年まででは生産性上昇率が平均で前年比プラス1.0%であったのに対して、2011年以降では伸びが縮小しており前年比プラス0.3%程度になっていて、これは1983年に推計を開始してから最低水準の数字になることが報じられていました。

この生産性の鈍化傾向については日本に限った話ではなく、米国や主要7か国でも同様に落ちています。記事では技術革新の停滞等、様々な理由をあげていましたが、その中でも先進国における少子高齢化の影響を分析していました。

従来は少子高齢化により労働する人の数が減る、いわゆるいわば量の問題がクローズアップされてきましたが、この記事では働いている人の年齢層が上がっていく高齢化のことを分析していました。例えば、55歳から64歳の人が増えたとしても他の年代と比較しても生産性の押し上げ効果が小さいのだそうです。

今後は生産力の量をいかに確保していくかという議論と並行して、年齢構成が高齢化することに伴う生産性の悪化に対してどうやって手を打っていくべきかということにしても策を打っていく必要があります。また、今までの日本型の賃金体系を維持していた場合、年功序列型の賃金体系になっているため、生産性が落ちる上に給与として支払われる額は増えるので企業の財務体質を大きく圧迫する形となります。

2009年にNIRA(NATIONAL INSTITUTE FOR RESEARCH ADVANCEMENT:総合研究開発機構)が公開したレポートに興味深い内容が書かれていました。このレポートでも高齢化することで生産性が落ちることや、TFP成長率は2020年代前半までは緩やかに上昇基調になるものの、これを過ぎるとマイナスに転化することが書かれています。レポートでは企業が正規雇用の拡大や高齢者をも対象とした企業内教育の強化に積極的に取り組べきだとしています。

2009年から10年程度はTFPは緩やかな上昇基調というのはNIRAのレポートの通りに推移したことになります。2020年代前半を過ぎてからマイナスに転化することがないように策を講じていかなくてはいけません。

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