現実社会を仮想空間に描写するデジタルツインの研究が面白い

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日刊工業新聞の記事にデジタルツインの研究が紹介されていました。デジタルツインとはセンサーやカメラなどが現実社会で得た情報を元にデジタル空間にモノやヒト、仕組みなどの事象を再現することです。そして、このデジタル空間上で挙動を分析することで現実社会の課題を解決し新しい価値を生み出す研究なのだそうです。

確かに現実社会で発生している事象をそのままの形で分析すると、現実社会そのものの活動に影響を与えたり、たくさんのコストが必要になりますが、一旦、サイバー空間に取り込んでしまえば研究が非常に現実的なものになるような気がします。デジタルツインは最初に提唱されたのは製造業なのだそうです。飛行機や自動車などの開発に利用されていると紹介されていました。大きなものはプロトタイプモデルを作るのも大変ですし、少し変更を加えたときの挙動を確認するためにはサイバー空間で確認したほうが良いのかもしれません。

ほかにはシンガポール政府の動きとして、都市全体をデジタルツイン化して、住みやすい社会を作るための活動を進めているそうです。

ほかにも携帯電話キャリアがネットワークやセンター機器の負荷試験を実施するとき、実際の何万人という人の利用を想定した負荷を発生させるのは困難なので、ネットワーク網やセンター機器などの現実をサイバー空間に描写して、サイバー空間上だけで負荷試験をすることもできるようになるのではないかと思いました。

先日、渋谷駅で銀座線のホームの位置をずらしたら、お客さんの動線が変わってしまい、ある通路で非常に混雑してしまったということが報道されていましたが、事前にデジタルツインで検証できていれば、このような問題も事前に検出することができたのでしょう。

デジタルツインの活用範囲はどんどん広がっていくのではないかと期待しています。

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