経営者がIT活用に興味を持つこととIT業界が努力しなければいけないことの区分け

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日経XTECHに掲載している記事を確認していると、「「スマホで十分」と思う愚かな国民たち、教育を根本から変える革命が必要だ」という国民を煽るようなタイトルの記事がランキングで一位になっていました。

「スマホで十分」と思う愚かな国民たち、教育を根本から変える革命が必要だ
日経クロステックの名物コラム「テクノ大喜利、ITの陣」。第18回は特別企画で8人の識者が答える。お題は「アフターコロナ、『IT後進国』の日本は生まれ変われるか」。答える7番目の識者は、ITベンダーとユーザー企業双方の役員を歴任した有賀貞一氏...

何が書かれているのだろうと興味を持ち、その記事を読むと、「飲食業を営む友人がjpg、png、PDFという用語が判っていないことを憂う」記載から始まっていました。

それに続いて、FAXの欠点の話しに移り、中小企業の経営者は生き延びたければITを活用した業務処理の効率化や生産性向上を学習しなければいけないという形に展開されていました。

中小企業の経営者がITを活用した業務処理の効率化や生産性向上を学習しなければいけないということは、その通りかと思うのですが、それはjpg、png、PDFという用語を理解することとは違うと思います。

パソコンやスマホで、jpg、png、PDFというものを利用者に意識させないことが理想です。写真をカメラで撮影して添付、そして送付できればそれで良いのですが、なぜか今は利用者にファイル形式を意識させなければいけなくなっていること自体がIT活用を停滞させている課題だと思います。FAXを利用するときに、TIFF形式で回線上をデータが行き来していることを意識しなくて済んだのと同じです。いわば、スマホやパソコンで実施している手続きは、FAXの時代よりも利用者に専門知識を強要していることになります。

IT業界で仕事をしていたり、趣味でITに詳しくて専門知識を持っている人が、他の業種で活躍をしている人にITの専門知識が無いことを憂いても建設的ではありません。ITに詳しい人はITを誰もが活用できるようにハードルを下げていくためにどうすれば良いのかについて知恵を使わなくてはいけないと思います。

どんな方が記事を執筆したのかを確認してみると、元CSKホールディングスの代表取締役、現在はコンサルティング会社の代表取締役をされている方でした。ぜひ、IT業界として努力しなければいけないことと、経営者の皆さんに意識を高めてほしいと訴える点は判りやすく区別して啓発を進めてほしいと感じる記事でした。

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