映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」

映画・音楽

8月7日に地上波で映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」が金曜ロードショーの枠でノーカットで放送されました。この作品は1993年に岩井俊二監督の手でドラマ化されたあと、1995年に映画化されています。今回放送されたのは2017年に公開されたアニメ映画作品です。

実写版の主人公の少年少女は小学生ですが、このアニメ版では中学生に変更されています。したがって、ちょっと中学生同士でこんな幼稚な話をして盛り上がるのかな?と感じた場面が多々ありました。打ち上げ花火を横から見たらどう見えるか?という話題で盛り上がることができるのも確かに小学生のような気がします。

この作品、実写映画なみに風景が丁寧に描かれています。調べてみると、千葉県旭市飯岡町のエリアが舞台になっているそうです。飯岡駅、玉崎神社、飯岡灯台などは実写版の撮影が行われたそうです。ストーリーの中で何度も出てくる発電用の風車なども実際にあるのでしょうか。東京からそんなに離れたところでもないので、一回、行ってみたいと思います。

ストーリーは竹野内豊が主演していたドラマ、「素敵な選TAXI」に似ている感じで、「あのときもし俺がこうしていたら?」をキーワードにそのときに戻ってやり直したらどうなるか?という結果を追っていく話しになっています。一つ違うのは、もしもで行った先の世界は現実の世界と違う世界であるということです。横から見た花火が花模様だったり、周りが灯台のレンズで覆われていたりします。パラレルワールドということなのでしょうか。

映像は本当にきれいでした。数秒のシーンであっても非常に手間がかかっていることがわかります。とてもリアルに描かれている場面もありますが、ホースの先から飛び出す水の描写などあまり日常では味わえないような特別な描写もあり、巧みに映像を操っているように思えました。海の中を夕闇で走る電車も幻想的な描写になっていました。映画「銀河鉄道の夜」のような雰囲気でもあります。

電車の中で突然、なずな(広瀬すず)が松田聖子の瑠璃色の地球を歌い始めるシーンも意外性があってよかったです。なずなのお母さんがよく歌っていた曲ということでしたが、なぜ瑠璃色の地球が選択されたのかとても不思議です。川村元気企画プロデューサーはこの電車の中でのセリフを読んでいたときにふと瑠璃色の地球のメロディが頭の中で流れてきたとコメントしています。

広瀬すず 瑠璃色の地球

最後の方は難解になってきます。ガラスの破片の中に見えるレインボーブリッジ、としまえんの回転木馬などで二人が一緒にいるシーンは何を意味しているのでしょう。夏休みが終わったあとに、先生が出席をとるシーンで島田典道が返事をしないのかをどう捉えるかはいろいろな解釈があるようです。

コメント