2030年代半ばまでに新車販売は全て「電動車」とする方針を経産省が検討

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NHKの報道によれば、2030年代半ばまでに国内の新車販売でガソリン車をなくして、全てをハイブリッド車や電気自動車などにする目標を設ける検討を経済産業省が進めていることが報じられていました。非ガソリン車としてはハイブリッド車、電気自動車、燃料電池自動車が含まれますs。
日本として明確な目標を掲げることで世界で進む脱ガソリンの動きをリードしたい考えだとしています。

2030年代半ばの目標の妥当性

ただ、2030年代半ばという目標は少し先過ぎるのではないかと思います。2020年10月29日のAUTO CAR JAPANの報道を読むと、アメリカに次いで中国でも2035年までにガソリン車販売禁止を打ち出したことが報じられています。2030年代半ばというのは世界の中でリードしているというよりも歩調を合わせているだけのようにも思います。日本経済新聞の11月18日の記事を読むと、英国政府がガソリン車とディーゼル車の新車販売を2030年までに禁止すると発表したという報道もありました。

既にハイブリッドは当たり前になりつつある

今や街中で見かける乗用車ではハイブリッド車の割合が急速に増えています。バスなどの大型車でもハイブリッド車の導入が進んでいます。先日発表された日産ノートではガソリン車のモデルはラインナップになく、全てがシリーズ型ハイブリッドのe-POWER搭載車となっています。

日本でガソリン車を新車販売を撤廃するのであれば、英国と同じように2020年代中にでも出来るように思えるのですが、なぜ2030年代半ばを目標にしているのか記事からは判りませんでした。

本当はゼロエミッション車で目標を

ただ、ハイブリッド車とは言っても、ガソリンエンジンや車のブレーキ時の回生などで電気を生み出しているだけなので、化石燃料に依存していることに違いはありません。燃費は良くなるので、ガソリン1リットルで走らせることができる距離が長くなることがメリットとなりますが、環境への影響という意味ではまだまだ負荷が高いです。

いわゆるゼロエミッション車は車に搭載された動力源から健康および環境に有害な二酸化炭素や窒素酸化物、一酸化炭素、炭化水素、粒子状物質などの大気汚染物質、温室効果ガスを含む排気ガスを排出しない車両です。電気自動車、燃料電池車、、電動自転車などがゼロエミッション車に該当します。ハイブリッド車は排気ガスを出すためゼロエミッション車には含まれません。

かなり高い目標になりますし、本当に大型車などでも通用するのかどうかなど検証する課題は多いと思いますが、もし日本が2030年代半ばを目標にするのであれば、新車販売はゼロエミッション車のみとするという目標が良いのではないかと思いました。

【2020/12/19追記】

トヨタの社長に失望

トヨタ自動車の社長が脱ガソリンに対して苦言を呈したというニュースがありました。日本ではたとえ電動化したとしてもその発電には化石燃料を燃やして作っている割合が高く、実際には二酸化炭素削減につながらない、また電動車自体もバッテリーなどで生産、廃棄に多大な二酸化炭素を生み出すので、自動車に脱ガソリンの目標を課すのはおかしいという内容でした。

ガソリン自動車は内燃機関やミッションなど複雑な機構が組み合わさって完成しています。いわば昔のブラウン管方式のアナログテレビのようなものです。ブラウン管方式の時代はソニーのトリトロン方式のように各社が工夫を凝らして歪みの少ない綺麗な映像を表示するにはどうすれば良いかということにしのぎを削っていました。ところが、デジタル式になったことで液晶パネルやチューナーなどを組み合わせることで中国や韓国などの新しい企業でも比較的容易に綺麗な画質のテレビを生産できるようになり、日本のメーカーは苦戦しています。

自動車についても電動車が増えれば、日本が強みを持っている分野の競争力が失われて、世界の各国に負けてしまう恐れがあることからトヨタの社長の発言につながっています。

しかし、脱ガソリンは避けられない動きでしょう。日本はどうすれば二酸化炭素の排出を減らして電気を生産できるか、自動車の生産、廃棄の工程でいかに二酸化炭素の排出を減らすか、リサイクルをしやすいモジュール構成はどうすれば良いか等で各国よりも先を進んで行かなくてはいけません。トヨタの社長のメッセージもそのようなものであったら良かったのにと思う内容でした。

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