JR東日本がSuica対応改札機のシステムを2026年度末までに刷新を発表

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JR東日本が各駅に配置しているSuica対応の改札機のシステムを2026年度末までに刷新することを発表しました。

現在の改札機は各改札機の中で運賃計算などの主要な機能を持っている仕組みになっていますが、新たな改札機のシステムではセンターのサーバー側で運賃計算をする仕組みに変えるのだそうです。今はやりのクラウドの考え方で、システムの改修やアップデートを行いやすくすることが狙いだそうです。

Suica改札機刷新

公式サイトより

今の改札機は新しい機能を追加する際には一つ一つの改札機に手を加える必要があって柔軟な開発が難しかったため、約5000台の対象の改札機でシステムの刷新を決めました。また、個別の改札機に多くの機能を持たせないようにすることでコストの低減も図ることが出来るようです。

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現行システムのメリット

従来の個別の改札機にで運賃計算をする仕組みもメリットがあります。改札機を通り抜ける際にセンターに問い合わせることなく、改札機単体で運賃の計算ができることで、ターンアラウンドタイムが短くなる点です。また、回線障害やセンター機器故障が発生した際に、全改札機の通行が出来なくなるといった心配も必要ありません。Suicaが誕生した2000年前後の時代には、Suicaシステムが目標とした「200ミリ秒以内の処理の完了時間」の実現は今の方式にせざるを得なかったという背景があります。

障害発生時の対策への不安

今回のシステム刷新でセンターサーバー方式に更新するのにあたってはこのような点で問題が発生しない対策を検討して実用化が出来るという何らかの見通しがたって発表するのに至ったのだでしょう。特にJR東日本の報道発表資料からはどんな対策を実施するのかは記載されていませんでした。

利用者視点での新方式のメリット

現行の方式は、改札通過に関する処理はすべて改札機自身で対応して、これらの情報は各駅等に設置したサーバーでいったん集約し、一定間隔でセンターサーバーと同期させることを繰り返しながら、全体としての整合性を担保していました。したがって、全体で同期がとれる状態になるのは時間差があります。いわゆる非同期処理ということです。

Suicaが盗難にあったり紛失したりしたときに、駅などで無効化の手続きをしたあとも、残高を使われてしまう可能性があるのは、この非同期であることに由来しています。もしもクラウド化して同期処理ができるようになれば、無効化したタイミングで残高を使われる心配がなくなることになります。

また、改札機などのSuicaを読み取る装置が現状のインテリジェンスなものからシンクライアントに近いものになっていけば、鉄道以外の用途に広がるチャンスも増えることになります。詳細はこれから検討することになると思いますが、今後の発表をtのしみに待ちたいと思います。

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