インターネット幕開けはこんなに便利になるとは思っていなかった

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今は日常生活と切っても切れないほどインターネットは身近なものになっていますが、インターネットが普及し始めた当初は、まさかこんなに便利なものになるとは思ってもみませんでした。

インターネット黎明期から「インターネットマガジン」という雑誌が書店で発売されていました。残念ながら現時点では廃刊になってしまっているのですが、発売元のインプレス社ではこの雑誌の誌面をすべて無料で公開してくれています。

インターネットマガジンのバックナンバーを無償公開
1994年の10月から2006年の5月まで10年以上にわたって発刊され続けたインターネットマガジンですが、このほど、PDFファイルで一挙に公開されました。  初めて発売された1994年という年は、まだWindows95が発売される前の年です...

インプレス社のサイトを見ると最も古いのは1994年10月号です。その中で巻頭の特集をめくると、「これがインターネットの世界だ!」という記事がありました。

インターネット

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インターネットのサービス

この記事で挙げられているのは下記のサービスです。

  • 電子メール
  • NetNews
  • Telnet、FTP
  • Gopher、WWW
  • CU-SeeMe

これらのプロトコルの上でどんなメリットを消費者は得られるのかという説明ではなく、技術そのものの紹介であるところが、とても興味深いです。1994年の段階では、インターネットで買い物ができるようになったり、インターネットバンキングができるようになるというところまで見通しにくかったのでしょう。

電子メールは今でも盛んに使われているので説明不要だと思いますが、次のNetNewsは馴染みのないサービスだと思います。

これはパソコン通信の掲示板(BBS)の延長のようなサービスで、テキストベースででディスカッションなどができるサービスです。Wikipediaによれば2010年くらいからNetNewsのサービスを中継するプロバイダーが減り現在では消滅状態になっているとのことです。

次のTelnetは今でもサーバーにログインしたり操作するときのプロトコルとして使われることはありますが、セキュリティ的に不安なため、ほとんど使われることがなくなったのではないかと思います。

FTPはファイルを管理しておいて、ダウンロードしたりアップロードしたりするときに使っていました。今でもホームページにあるファイルを操作するときはFTPを使うことがあります。

Gopherは私自身よく知らなかったのですが、インターネットがテキストベースのネットワークであった1991年に、アメリカ合衆国のミネソタ大学が開発し情報検索システムなのだそうです。これも現在ではほとんど使われていません。

WWWは現在でもごく一般的に使われているので説明不要かと思います。ブラウザでいろいろな情報にアクセスできてしまうのは、すごいことだと思います。このWWWで利用される規格などが次々にアップデートされたことが、現在の便利さにつながっている一つの要素だと言っても過言ではないでしょう。

CU-SeeMeは聞いたこともなかったので調べていると、、インターネットビデオ会議クライアントだったようです。今で言うとZoomのようなものだったのでしょうか。

プロバイダとアクセスポイント

このインターネットマガジン、巻末のページにどのプロバイダがどこにアクセスポイントを設置しているかという地図が付いていました。アクセスポイントが同じ市内にあれば、3分10円の通信料でアクセスすることができるので、インターネットにかかる費用を節約することができます。

やはり需要が多い東京23区内などには真っ先にアクセスポイントが設置されるのですが、それ以外の地域にはなかなかアクセスポイントができず、毎月発売されるインターネットマガジンの巻末ページを見ながらやきもきしていたことを今でも覚えています。

その後、ADSLのサービスが展開され始めた時も、どこのプロバイダがどこの地域でADSLが利用できるようになったかをインターネットマガジンで毎月確認していました。

今ではほぼどこの地域でも光ファイバーが接続できるようになってきていますし、スマホなどでのモバイルでの通信もずいぶん安くなってきているので、当時とは雲泥の差だと思います。

そんなことを思い出しながら、インターネットマガジンのページを読み返してしまいました。非常に文化的価値が高い内容だと思いますので、インプレス社さんには、これからも公開をぜひ続けていってほしいと思います。

 

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