東京23区は転出超過でも東京圏には未だ一極集中

コロナ禍の影響もあり東京に一極集中していた人口の分布に少し変化が表れてきています。2021年は東京都への転入が42.02万人だったのに対して転出が41.47万人となり、転入超過の数が5433人にとどまりました。2020年よりも2万5692人減った形です。

しかも、東京23区だけで見ると、転出超過となっておりその数は1万4828人となっています。東京23区が転出超過となるのは外国人を含めた集計を開始した2014年以降で初めて、また日本人のみで統計していた1996年以来で見ても初めてになります。ただ、もう少し長いスパンで見ると、1967年から1996年までは東京都は転出超過が続いていました。(1985年のみ僅かに転入超過)

やはり1967年から1996年も東京を離れて近隣3県に転出した人が占めています。1960年代から1970年代は住宅不足、その後のバブル期は地価の高騰により近隣3県で持ち家を持つ人が多かったためと分析されています。

従って、中長期的な視点で見ると、東京は転入超過と転出超過を繰り返していることになります。

東京から各都道府県に転出した人の行き先を見ると、1位が神奈川県、2位が埼玉県、3位が千葉県と、すべて東京に隣接するエリアです。

テレワークが増えて会社に行く機会が減少しているので近くに住む必要はないけれども、ときどきは会社に行かなければいけないときもあるので、会社から離れすぎていても困るという距離感なのでしょう。また、テレワークが増えたことだけではなく、東京都のマンション価格が高騰していて隣接3県で住宅を購入している人が増えてきたという理由もありそうです。ちょうど、バブル期と同じ現象も重なっていると考えられます。

一方で各市町村別に東京都からの転出先で多いところを見ると、1位が神奈川県横浜市、2位が神奈川県川崎市、3位が埼玉県さいたま市と、利便性の高い場所が好まれているようです。

東京都への一極集中は見直されているものの、東京圏一極集中の傾向は変わりません。本当の意味でテレワークが定着したり、パソナのように地方へ本社を移転したりといった動きの中で、東京圏一極集中は見直されていくことになるのでしょう。

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