朝の連続テレビ小説「ひまわり」で描かれる社会

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NHK ひまわり

NHKで朝の連続テレビ小説「ひまわり」が1日二話ずつ再放送されています。松嶋菜々子さんが主演しているドラマで、主題歌は山下達郎さんの「DREAMING GIRL」と、まるでトレンディドラマのような雰囲気です。

この作品を第一話から見ているのですが、社会の描かれ方に驚かされることが多いです。平成元年に大手のアルプスフーズに入社した松嶋菜々子さんが演じる南田のぞみは女性の上司から新しいプロジェクトに誘われます。しかし、結婚する予定があることを相談すると、その上司からは結婚は延期してプロジェクトに参加するか、結婚してプロジェクトは諦めるのか、どちらかを選ぶように選択を求められます。

この時点で、今の価値観とまったく合いません。セクハラ、パワハラで会社や上司が訴えられてもおかしくありません。その上、南田のぞみが結婚をして新しいプロジェクトにも参加、両方を両立することを上司に伝えると、会社から郡山に異動になることを告げられました。東京で結婚するのに転勤を命じるということは「結婚するなら会社を辞めろ」というメッセージでもあり、これは現在で有れば会社は裁判で負けてもおかしくないでしょう。

このドラマがオンエアされたのは1996年です。わずか、26年前に会社でこんなハラスメントが許されていたのかということに驚くとともに、26年という期間の中で、こうも社会の常識が変わるのだということにも驚かされました。(ただ、私が勤めている会社は当時もここまで酷くはなかったとは思います)

オフィスの様子を見てみると、パソコンは一部のデスクにしか置かれていませんし、もちろん当時のパソコンの日本標準機であるNEC PC-9801が鎮座しています。モニターは液晶では無くCRT、本当に時代を感じます。Windows95が発売された翌年なので、インターネットも普及し始めたばかりの頃でしょう。職場で電子メールをやり取りする文化もなかったのだと思います。

携帯電話はまだ普及していないようで、南田のぞみの家は固定電話、フィアンセは肩から本体を下げるタイプのショルダーフォンでした。当時、ショルダーフォンを持ち歩いている人は見たことがありません。

ひまわりはストーリーも興味深いですが、26年前の東京の様子や文化、社会を思い出す上でも貴重なドラマだと思いました。

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