うるう秒が2035年までに廃止されることが決定

うるう秒が2035年までに廃止されるという報道がありました。そもそも、うるう秒とは現行の協定世界時(UTC)において世界時のUT1との差を調整するために追加もしくは削除される秒のことを指します。

現行のUTCは1972年に始まりましたが、2021年までに合計で27回のうるう秒の挿入が行われました。すべて、1秒の追加という形で行われています。

(Wikipediaより引用)

  • UTC(世界協定時:原子時間):国際原子時 (TAI) に由来する原子時系の時刻で、UT1世界時に同調するべく調整された基準時刻を指す
  • UT1(世界時:天文時間):世界時は、グリニッジ平均時 (Greenwich Mean Time, GMT)、すなわちイギリスのグリニッジを通る経度0度の子午線(本初子午線)上での平均太陽時を部分的に継承している。現在のような常用時(正子から計る)のグリニッジ平均時を世界で一意的に用いるよう導入・採用した時に、それを「世界時」と呼ぶことが始まった

実際のうるう秒の挿入はこのように実施されます。

画面を見ていると違和感を感じにくいかもしれませんが、8時59分60秒が存在しています。

なぜ、うるう秒による調整をやめることになったかというと、それはコンピューターシステムへの影響の懸念からになります。国際度量衛局(BIPM)では「うるう秒の採用によって生じる不連続が、衛星ナビゲーションシステムや通信、エネルギー伝送など重要なデジタルインフラに深刻な誤動作をもたらすリスクがある」と述べられています。

実際、2012年にうるう秒を調整した際には、Reddit(ソーシャルニュースサイト)の大規模障害が発生したほか、Mozilla、LinkedIn、Yelp(ローカルビジネスレビューサイト)、航空機予約サービスAmadeusが影響を受けました。さらに、2017年のうるう秒調整時にはCDNを提供しているCloudflareで障害が発生しました。昨今ではコンピューターシステムはより複雑化していて、24時間絶え間なく、いろいろなシステムが連携して動いています。ソフトウエアを作る時にも、8時59分は59秒までしか無いという前提で作ると、大きな不具合につながるかもしれません。

少なくとも、2035年まではうるう秒の調整は続きますので、コンピューターエンジニアの気苦労はまだまだ続きそうです。

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