AmazonのAlexaは大きな赤字の源の一つ

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米国のウオールストリートジャーナル誌によると、Amazonで音声アシスタント機能のAlexaを含むデバイス部門は年間50億ドル(7000億円)以上の営業赤字を計上しているため、Amazonではこの部門を含む複数の不採算事業部門の見直しをしていることが報じられていました。

Alexaの組織は1万人以上の従業員を抱えていて、Amazonの投資予算の多くを使っています。

Amazonではこれら不採算部門の従業員は他部署への異動を進めているようです。

音声アシスタント機能のAlexaを搭載するデバイス、Amazon Echoはスマートデバイスの中でも非常に多く売れています。しかし、ほぼ原価に近い価格で販売されていると言われていて、デバイスの販売に伴う利益は出ていないと想定されます。

11/28現在行われているブラックフライデーセールにおける販売額は本当に安すぎるので、もしかすると原価割れの状況かもしれません。

デバイスを音声で操作するときの認識力が高く、また、機械音声についてもより自然な発音をしてくれるように進化しています。非常に優れた技術ではあるのですが、現時点では、Amazonにとって利益をもたらせてくれる存在にはなっていないのかもしれません。

AlexaでAmazonプライムミュージックの操作をしていると、Amazon Music Unlimitedへの加入を勧められることがありますが、私自身はEchoを介して加入したことはありませんし、他にもEchoを通してAmzonの収益に結びつくようなことはしていないと思います。

現時点ではAmazonが提供する各種サービスやニュース、天気予報などを利用するための一つのデバイスという色合いが強いと思います。

すでに、LINEでもスマートスピーカーのクローバーにおけるスマートスピーカー機能を来年には停止することを発表しています。クローバーはただのBluetoothスピーカーになってしまいます。AppleもHome Podを2021年3月に生産終了しました。Appleはその後、Home Pod miniを発売し起死回生を図っています。このように、スマートスピーカーで収益化に結び付けるのは難しいのではないでしょうか。

Echoデバイスはとても便利なグッズであることは間違えないですが、私自身、Amazo EchoのデバイスでAmazonの利益に資する活動をしたことがないかもしれません。

今から20年くらい前はIBMのVia Voiceなどパソコンで利用できる音声認識のソフトウェアがありましたが、まだどちらかというと試験的な製品で、実用にするのはまだまだ厳しい感じでしたが、その後の技術開発の中で、音声認識技術や発話技術がここまで進歩するとは思ってもみませんでした。

今後の10年間でこの分野の技術がどのように進化するのか、また自分の生活の中にどのように溶け込んでいくのかは興味深いところです。

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