富士フイルムが撮影用/上映用の映画フィルムを生産終了

科学技術館

2013年4月2日に富士フイルムから「撮影用/上映用映画フィルム生産終了のお知らせ」というニュースリリースを出しました。

☆撮影用/上映用映画フィルム 生産終了のお知らせ : お知らせ | 富士フイルム

撮影用/上映用映画フィルムは現有在庫が無くなった時点で販売終了となってしまうそうです。

富士フィルムでは昨年9月の時点で、デジタル化にあわせた製品・サービスを提供することをニュースリリースで発表していました。

☆当社の映画事業の取り組みについて : お知らせ | 富士フイルム

現在ではデジタルシネマカメラによる撮影が本格化して、上映するまでの編集作業でCG合成、VFX加工などのデジタル編集をすることが一般的になりました。こんな時代の傾向もあり、従来の撮影用/上映用映画フィルムはここ2、3年で銃撃に需要が減少してきました。少ない需要のために従来のフィルムの生産を継続することは困難になってしまったようです。(写真フィルムについてはまだ生産を続けるそうです)

今後、富士フイルムは、長期保存に適したデジタルセパレーション用黒白レコーディングフィルム「ETERNA-RDS」、デジタル映像制作用色管理システム「IS-100」、およびデジタル撮影/上映用の高性能レンズなど、映画制作のデジタル化に合わせた製品・サービスを提供し、引き続き映画業界の発展に貢献してまいります。

今回、生産終了製品としては下記が案内されていました。

  • 映画上映用カラーポジティブフィルム「ETERNA-CP」シリーズ
  • 映画撮影用カラーネガティブフィルム「ETERNA」シリーズおよびF64D
  • デュープ用フィルム「ETERNA-CI」シリーズ
  • デジタルインターメディエイト専用レコーディングフィルム「ETERNA-RDI」
  • サウンドレコーディングフィルム「ETERNA-RSN」
  • 字幕/エンドロール用ハイコントラストパンクロマチックフィルム
  • 映画上映用黒白ポジティブフィルム
  • 映画撮影用黒白ネガティブフィルム
  • 国内向薬品その他

富士フイルムは昭和11年に写真フィルムの国産化を目指して、大日本セルロイド社の写真事業が分社化して設立されました。分社元の大日本セルロイド社も「ダイセル」という社名で現在も営業しています。

昭和37年にはゼロックスとの業務提携を結んで、富士ゼロックス株式会社を設立しました。平成18年には富士フイルムホールディングスに商号を変更しています。これは主力事業の写真フィルムや印画紙などがデジタル化の進展によって急激に縮小していたため、化学合成などの新分野へ進出するためです。従って社名からも「写真」が外されました。

Wikipediaによれば既に2011年3月期の連結売上高に占めるカラーフィルムの売り上げは1%にしかなっていないそうです。もしも、写真フィルムに依存して経営を進めていたら、間違えなく会社は潰れていたのではないでしょうか。多角化がうまくいった企業としてもよく紹介されています。

一方で、富士フイルムと同じ四に写真フィルムを主な事業としていた米国Kodak社は2012年1月19日に米連邦破産法11条の適用をニューヨークの連邦地裁に申請しました。約130年の歴史がありましたが、デジタル化の急速な進展への対応が遅れた結果とも言えます。富士フイルムと米国Kodak社で何が明暗を分けることになったのか気になるところです。

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