COCOAの不具合発生は多重下請け構造が主要因か?

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新型コロナウイルスの接触確認アプリのCOCOAに関しては、androidのアプリで長期間にわたって接触通知が行われなかった等、いくつかの問題が発生しています。そのような問題発生の再発防止として、3月16日に平井卓也デジタル改革大臣はCOCOAの開発会社を新たに公募したうえで現在の多重下請け構造を解消したいという考えを示しました。

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多重下請け構造が問題なのか?

ただ、COCOAの問題の本質は本当に多重下請け構造だったのでしょうか。

・今回、COCOAの開発を発注する上でどのようなプロセスで発注先を選定したのか
・発注側(厚労省)にマネジメントする体制があったか
・開発を受託(元請け)したパーソルプロセス&テクノロジーにCOCOAを開発することに必要なプロジェクトマネジメントをできる人がアサインできていたかどうか
・再委託先も含めてCOCOA開発に必要な技術者が揃えられていたのかどうか
・COCOAアプリの開発中の契約、サービス後の契約はどのようなものだったのか

等、気になるところが多くあります。丁寧に原因を探る必要があると思います。

デジタル領域の開発に一括請負は向かない

特にデジタル領域のプログラム開発の場合、最初に全体の見積もりをして、請負で発注するという現在の政府の調達方式にも無理があると思います。OSが提供するAPIも刻々と変わっていくので対応するのに必要な工数を最初に見通すことができません。アジャイル開発をする場合はアプリを作りながらより国民が使いやすいものにしていくことを少しずつ繰り返すことになるので、一定額・請負で業者にお任せというわけにはいきません。

政府の調達方式も時代に合わせていく必要があるのだと思います。

複数の会社でのコラボが不可欠

さらに、デジタルの世界は刻一刻と技術が進歩していますし、また多様な技術がコラボしてより付加価値が高いものができる形になります。したがって、一社のみで開発するよりも、得意分野を持った会社が集まって開発を進めた方がより良いものが出来る可能性が高まります。もちろん、技術だけではなく全体を仕切るマネジメントの力も重要になります。

単に多重下請け構造に全ての問題があるような整理はとても違和感を覚えました。

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